学秀くんの許嫁がE組にやって来ました Part14 (ページ41)

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『ふぃ～さっぱり』

髪の毛を乾かして服を着替えると、

自分の部屋に戻る。

カチャ、と扉を開けるとそこには寛いでいるカルマ。

『くつろいでんな～』

さっきまであれほど緊張していたのに。

「ここ冷蔵庫あんのすごいね」

執事が出したんであろう

2つのティーセットとティーポット。

カップにはひとつだけ紅茶が注がれており

湯気をふわふわと漂わせている。

その隣には、冷蔵庫を勝手に物色したのか

冷蔵庫に入れてあったマカロンと

チョコレートがいくつか並んでいた。

『それあたしの…』

「冷蔵庫から勝手にもらった」

カルマはパクッと一口でマカロンを頬張る。

『あ』

「ん？」

それ高いやつなのに…。

一日一つずつって決めて大事に食べてたやつ…。

カルマはティーポットを手に持つと、

あたしのティーカップに紅茶を注いだ。

湯気とともにフルーティーな香りがたつ。

「どーぞ」

『あたしの家なんですけど』

カルマはパクパクとスイーツを頬張っている。

「これ美味しい」

『当たり前でしょそれ高いやつなんだから。

勝手に食べていいやつじゃないの！！！』

怒りながらあたしもマカロンに手を伸ばす。

ここで食べなきゃきっともう残らない。

ていうかなんで湯船には家主より先に浸かれないのに

冷蔵庫に入ってたスイーツは家主より

先に手付けられんだよ。

そこになんの違いがあんだよ。