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そろそろいい時間だろうか、と
バスルームまで行き扉を開ける。
「うわっ、びびった…」
見ると洗面台の前に、ワイシャツを
羽織り髪を乾かしているカルマがいた。
「ノックぐらいしてよ…、恥ずかしいとかないの?」
『ごめん…、もう終わってるかと思って』
まぁいいんだけどさ、とカルマはワイシャツの前を閉める。
「何しに来たの?」
『あたしもシャワー浴びようと思って』
そ、とカルマはドライヤーを棚に戻しこちらへ向き直った。
『カルマはあたしの部屋で待ってて。
階段登って左から二番目の部屋だから』
「りょーかい」
そう言ってカルマはバスルームを出て行った。
じゃああたしもさっさと浴びるか…。
そう思って服を脱ぎ、カゴの中に放り込む。
身体をさっと流し、湯船に浸かると
ふう、と自然にため息が出た。
…なんか今日は殺せんせー危なかったみたいだなぁ。
寝てたからほとんどわからないけど。
またイトナくんとシロが来たみたいだ。
シロ…、柳沢。
柳沢か…、懐かしいな。
いい思い出は無いけれど。
このままあいつに好き放題干渉されるのは困る。
何か手を打たないとだめかな…。
と言っても何をすればいいか、
皆目検討がつかないんだけど。
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作者名:神川夏海 | 作成日時:2021年2月28日 22時