学秀くんの許嫁がE組にやって来ました Part14 (ページ32)

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『最悪、リボンびしゃびしゃだ…』

あのあと、教室に戻り制服に着替えた。

「俺なんて制服びしゃびしゃなんですけど？」

まともに拭いていなかった髪を、

カルマが後ろでわしゃわしゃと拭いてくれている。

いやその前に自分の髪を拭きなさいよ。

『自分の髪は？』

「俺のは短いからすぐ乾く。

でもAは長いから乾く前に風邪引くでしょ」

100点満点の回答をするカルマ。

どうしたこいつ。今日ちょっとおかしくない？

まぁびしゃびしゃの服着た男が自分の

女の髪拭いてるって時点でおかしいからまぁいいか。

…ていうか。

普通に考えて髪が濡れてるより

制服濡れたまんまの方が風邪引かない？

『カルマ！帰ろ！！』

「は？なんで。まだ乾いてないし…」

『髪はもういいから。

よく考えたらカルマ制服濡れたままだし。

そっちのが風邪引くでしょ』

鞄から新しいタオルを取り出し、

カルマの肩にふわりとかけた。

『あたしの家の方が近いから、寄ってって。

シャワー貸してあげる』

「え、」

『ほらいくよ～』

鞄をカルマのものと一緒に持ち上げ、

カルマの手を引いて教室を出た。