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全身びしょびしょになったカルマを見て、
ゲラゲラと笑い転げていると、
「Aも道連れに決まってんだろ!」
とカルマに引きずり下ろされてしまった。
折角乾きかけていた髪がまたびしょびしょになる。
『はぁぁぁあ!?カルマ部長、
それはないっすわ!!』
ブルブルと頭を振っていると、
寺坂があたしら二人を指差して叫ぶ。
「大体てめーら二人はサボり魔のくせに
おいしい場面は持っていきやがって!!」
と寺坂の背後から莉桜とメグが出てきた。
「あー、それ私も思ってた。特にAね」
『あたし!?!?』
「いつもサボってるくせにいいところで
出てきて活躍すんのよね」
…そんなふうに思われてたの!?!?
「この機会に泥水もたっぷり飲ませようか…」
ふひひ、と莉桜が笑うと、
カルマの背後から陽斗がガバッと飛び付いた。
『ひぃっ』
「せーの!!」
二人で一斉に川に沈められる。
「あっコラ!!」
『やめてぇぇぇえ』
溺れて意識失って、
目が覚めたらなんでこんな仕打ち…。
酷い…。
ばっしゃばっしゃと顔面に水をかけられまくる。
『いや待ってなんのいじめ!?!?』
挙げ句の果てにはカルマまでケラケラ笑いながら
あたしに水をかけてくる。
いやお前なんで敵に寝返ってんだよ!!
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作者名:神川夏海 | 作成日時:2021年2月28日 22時