学秀くんの許嫁がE組にやって来ました Part14 (ページ23)

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596.業side ページ23

「ああ！ぽっちゃりが売りの原さんが今にも落ちそうだ！」

「殺せんせー、原さんたちを守るために…！」

「あいつヘビィで太ましいから危ねぇぞ」

「助けないと！！」

「どうやって！？」

磯貝が、ハッとしたように声を上げた。

「お前ひょっとして、今回のこと全部奴らに操られてたのか？」

皆の視線が一気に寺坂に集まる。

「はっ、ああそうだよ。

目的もビジョンもねぇ短絡的な奴は

頭のいい奴らに操られる運命なんだよ。

…だがよ、操られる相手ぐらいは選びてぇ。

奴らはこりごりだ。

賞金持って行かれんのもやっぱ気に入らねぇ。

だからカルマ」

は？俺？

「てめーが俺を操ってみせろや」

…何が言いたい？

わからずに寺坂の方を見る。

「その狡猾なオツムで、俺に作戦与えてみろ。

完璧に実行して、あそこにいるのを助けてやらぁ」

寺坂は目線を、Aと、原さんに向けた。

「…いいけど、実行できんの？俺の作戦、」

俺は寺坂のシャツのボタンをブチブチっと引き千切る。

「……死ぬかもよ？」

「やってやんよ。こちとら実績持ってる実行犯だぜ」

すぅっと下を見る。…冷静になれ。

Aを助けてはいおしまいにはならない。

殺せんせーの頭上に三人。崖下にA。

殺せんせーだって奴らに殺させる訳にはいかない。

最善だ、今この状況で最善の策を。