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587. ページ14
ぷしゅーっと勢い良くガスが噴射される。
瞬く間に教室中が真っ白な煙に覆われた。
「何だこれ！？」
「殺虫剤！？」
顔を真っ赤にした殺せんせーが、
さすがにやりすぎだと注意をしに行ったようだ。
「寺坂くん！！
やんちゃするにも限度ってものが…！」
と寺坂の肩に手を置くと、
すぐさまそれをぱしっと振り払った。
「触んじゃねーよモンスター。
気持ちわりぃんだよ、てめーも、
モンスターに操られて仲良しこよしのてめーらも」
その瞬間、教室中が静まり返る。
「……」
それを破ったのは隣にいるカルマだった。
「何がそんなに嫌なのかねぇ？
気に入らないなら殺せばいいじゃん。
せっかくそれが許可されてる教室なのに」
カルマはあたしの頭を撫でながらふっと挑発的に
笑うと、それに当てられたのか
寺坂がズカズカとこちらにやってくる。
「てめー喧嘩売ってんのかよ！？
上等だよ、大体てめーは最初から…」
カルマはガシッと寺坂の顔を鷲掴むと、
口に人差し指を当てて笑った。
「駄目だってば寺坂…。
喧嘩するなら、口より先に手ぇ出さなきゃ」
「っ離せ！」
寺坂はカルマの手をバシッと払い除けると、
「くだらねぇ」
と踵を返して教室から出て行った。
『バイク…』
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作者名：神川夏海 | 作成日時：2021年2月28日 22時
