『HTF』〜恋の周波数 part1〜

11.　危険なアイツ ページ12

「分かったけど…どうして危険なのサ？」

もしかしてメチャクチャ運転のスピードが速いとか？
それとも居眠り常習犯だとか？
はたまた、もの凄く方向オンチだとか？？

ﾗｾ「まあ、お前の考え付くだろう事全てをプラスして、あと…鈍感で、お前と同類にバカなんだよ。」

「なっ…バカだと！？」

私って結構、真面目で空気読めるのに…！
んなあああああああ！なんで、誰も分からない！

ﾗｾ「着いたぞ。ここが役場だ。」

スルーですか…
へえ…。ここが役場。何か思ってたより大きい。

ﾗｾ「…んじゃ、頑張れよ。」

…って、ちょっ…
帰って行こうとしたラッセルの服を咄嗟に掴む。

「何が、んじゃ、頑張れよ。だ！
私一人で、行かせるつもりか！
こんな歳の奴が、迷子です。家まで送ってくださいって言っても不審がられるだけでしょうが！」

必死に言っても、ラッセルは踏ん張ってこっちの方には足を一歩も踏み出さない。
むしろ、ラッセルの方が必死そうだ。

ﾗｾ「わりぃな。この後用事あるんだ。俺もアイツとは昔からの親友だけどよ…ガンバれ。」

目線を逸らして、うさんくさい程の笑みで、それだけ言うと、焦ったように帰って行ってしまった。

…なんか…ラッセルの様子からして…

……この役場ってかなり危険なんじゃ…？


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12.　主人公死す！→←10.　「役場＝どう森」の法則

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