【赤羽業】bloody boy

blood 3 ページ3

〜 業 side 〜








眠い……今日はいつにも増して眠いや…。







それに、喉も乾いた。だれかつかまえなきゃ。








＿＿＿＿









ん？甘い匂いがする。すごく甘い。









あーあ、喉乾いた。









どこからするんだろ、この辺なんだけど…









今は朝の通学路。人が多くてわからない。









＿＿＿＿









ドンッ







誰かにぶつかった。反射的に相手の腕をつかむ。








業｢…っと…ごめんごめーん。よそ見しちゃってー…だいじょーぶ？｣








ふわっと甘い香りがオレをつつむ。








みーつけた。







『だいじょうぶ…です。』









見ない顔で無表情。でもすごく可愛いし綺麗な声。
胸元の赤い校章が目に入った。








｢そっか、よかった。…あんた、2年なんだね。オレといっしょだね〜｣









こんな子近くにいたんだ。嬉しくて自然とほほえむ。








でも彼女は目も合わさず無表情。









『ごめんなさい、もう行くので…』









ぱっと手を振り払われる。
それと同時に甘い香りも離れていく。









｢ねぇ、ちょっと…｢業せんぱーい！｣｢おはようございまーす！｣









呼び止めなきゃ…。そう思ったのに後輩に絡まれてしまった。








手にほんの少し残る甘い香り。







あーあ、名前だけでも聞いとくんだった。
また、会えるかな。







喉の乾きが余計ひどくなった。
我慢出来ない。









｢ねぇ、君たちさぁ、オレとサボんない？｣

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