十輪 ページ19
聞こえてきた聞き覚えのある声に驚いて振り返ると、そこにはお妙さんとポニーテールの格好いい人が立っていた。
「お妙さん？」
「久し振りね、Aちゃん」
「どうしてここに……」
「新ちゃんから聞いたのよ。
Aちゃんが今体調がよくないみたいだって。
だから心配だから来ちゃったわ。
でもよかった、元気になったみたいで」
「はい、大分良くなりました。
心配かけてすみません……。
……折角ですから、私の部屋に寄って行きませんか？
御茶菓子くらいは出せますから」
「あら、いいの？
じゃあ、折角だし……頂こうかしら」
「はい、どうぞ」
そう言って私はお妙さんたちを自室に案内した後、食堂にお茶とお菓子を取りに行った。
そこで山野さんをはじめとおばさま達に「じっとしてなさい！」と怒られてしまったのはまた別の話……。
.
「お待たせしました」
そう言って部屋に入ると、お妙さんとポニーテールの方が談笑しているところだった。
「Aちゃん、ありがとう。
病人に働かせるのは間違ってたわよね、ごめんなさい」
「いえ、気にしないでください。
私が勝手に申し出たことですから」
そう言ってお茶を用意し始めた私を見て「代わるわ」と言ってくれたお妙さんにありがたく甘え、ポニーテールの方と向かい合う。
すると、ポニーテールの方が先に口を開いた。
「は……初めまして。僕は柳生九兵衛だ。
よろしく頼む」
「あ……はい。私は姫宮Aです。
よろしくお願いします」
柳生さんがしたように私も頭を下げると、お妙さんが笑う声がして顔を上げる。
「二人とも、そんなに緊張しないの。
はい、二人とも。お茶でも飲んでリラックスしましょう」
「あ……ありがとうございます」
「ありがとう、お妙ちゃん」
お茶を一口飲むと少し落ち着いてきて、私は改めて柳生さんに向けて口を開いた。
「えっと……柳生さんとお妙さんは、お友達……ですか？」
「あぁ、そうだ。
お妙ちゃんから君の話を聞いて、会いたいと思っていた。会えて嬉しい。
……それにしても、驚いた。
お妙ちゃんから話を聞いた時から思っていたが、とても可愛らしい女の子で……」
「っ……そんなこと……。
柳生さんこそ、凄く格好良いですよ」
感じたことを素直に言うと、柳生さんは照れたように顔を赤らめた。
「あ……ありがとう」
(こういうところは、とっても可愛いな)
そんな話の切り口から、私達は会話に花を咲かせていった。
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赤羽@美羽(プロフ) - サクラさん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです！これからもよろしくお願いします♪ (2020年3月13日 9時) (
レス) id: 8b3b438a89 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - めっちゃ面白いです！さっそくお気に入り登録しちゃいました！更新楽しみにしてます、頑張ってください！ (2020年3月12日 14時) (レス) id: 319352fe0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：赤羽@美羽 | 作成日時：2019年9月11日 7時
