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あぁ、暗い。ここはどこだろう。
後ろからはもう聞き慣れてしまった男達の怒号が聞こえる。
逃げなければ、また殴られる。
何度襲われそうになったことか。
なのに足は進まない。どんどん体が黒い波にのまれていくようだった。
前の方に、父と母が仲睦まじく手を繋いで歩いていた。
「待って！！お父さん！お母さん！！私もそっちに……うっ……！！！！」
目の前の2人がいきなり血で染まり、肉となって崩れ落ちた。
「……い、や……もう……もう、やめてよ！！！！」
バチっと世界が白く光った。
小夜「あ……起きた…！！！！」
「………夢か………。」
額に手をやるとひどく汗をかいていた。
最悪な夢だ。
何故だか布団に寝ていたようだ。
傍で心配そうに小夜が見つめていた。
「小夜…左文字様…っ、お怪我は？大丈夫ですか？」
小夜の頬を手で挟んで撫でる。
小夜「僕は平気……。……あのね、ごめん。
約束、やぶっちゃったんだ。ごめん。」
「…え？」
？「………聞きましたよ。貴女の事。」
背後から声がしてゾッとする。
美しい淡い水色の髪をなびかせ、そこに座っていたのは小夜左文字の兄、江雪左文字だ。
「聞きました、…って……あの……。」
江雪「………家族のことも………借金のことも………足のことも。」
小夜「………ごめんなさい。」
「……良いんですよ、いつかは何もかも分かってしまうことです。」
泣きそうな顔の少年をぎゅっと抱きしめる。
？「おお、起きたか。どうだ具合は？」
また別の声がかかった。
その青い人は美しく微笑んだ。
「み、三日月宗近様…！ご迷惑をおかけしました、申し訳ありません、私のことを探して男の人た
三日月「よいよい。あの男達は始末しておいたぞ、邪魔だったのでな。」
「し、始末……ですか……？」
三日月「おお、鶴と江雪がやってくれた。」
三日月がこちらを見据える。
全てを見透かされているようだ。
「あ……あの……。」
三日月「出陣、してやっても良いぞ。」
「はい………？」
三日月「協力してやっても良い。お前の金稼ぎにな。あの男達は殺してしまったが、借金は返すのだろう？ならば我々が本来の業務を果たさねばお前に給料は入らないのではないか？」
「た、確かにそうです……。」
目の前のその人は、相変わらず口元に三日月を浮かべていた。
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オーキッド(プロフ) - 輝さん» コメントありがとうございます。もちろん乱は男ですが姉さんと呼ぶ方が乱は喜ぶという設定です。あまり気づいてくださる方がいないのでこのようなコメントは嬉しいです。ありがとうございます。 (2018年7月23日 9時) (
レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 31話で五虎退が乱を"乱姉"と呼んでいましたが乱は男なので乱兄では？ (2018年7月11日 13時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - はにーまかろんさん» はにーまかろん様、いつもコメントありがとうございます。刀剣達はまだ全面的に主人公が好きという感情を表に出したくないので刀剣:不器用かつ意地悪vs主人公:気弱、な争い(?)が起こっていく感じですね。これからも宜しくお願いします。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
はにーまかろん(プロフ) - 天下五剣の冷笑は暑い夏にぴったりですね！とまあ冗談はさておき、最新話読ませていただきました。お、これは主人公ちゃんへの独占欲が出ているのか！？刀剣男士の反応の意味を１人１人想像しながら楽しく読んでいます。長文＆乱文失礼致しました。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: 578cdfafe4 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - (aya*)W.H)さん» ありがとうございます。どちらのシリーズでも少し重い話が入ります。これからもよろしくお願い致します。 (2016年6月15日 7時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オーキッド
| 作成日時：2016年5月26日 6時
