24 ページ26
＊刀剣男士サイド＊
=========================
小夜が出て行って、すぐに江雪が立ち上がった。
そのすぐあとに鶴丸が出て行った。
清光「…何だよ、女が自分で逃げれば良いじゃん。」
山姥切「…………いや、多分それはできないんだ。あの女は。」
山姥切が一層深く布を被る。
山姥切「……俺、見たんだ。あの女が足に包帯を巻いているのを。……すごい傷跡だった、見ているのが痛々しいほどのな。」
大和守「……じゃあ……もしかして………動きが遅いのも、足のせい？」
広間の空気が変わった。
もしかしたら、自分達はとても酷いことをしていたのかもしれない。
そんな思いが心をかすめた。
三日月が立ち上がったのを引き金に、皆が喧騒の聞こえる部屋へと向かった。
一期「…っ！！駄目だ！お前達は来てはいけない！！」
部屋に駆けつけた一期は弟達にその場を見せまいと短刀達の目を覆った。
その場はまるで、昔の本丸のようだった。
無抵抗な短刀達が蹴られ、殴られる姿そのもの。
着物は無理やり剥がれ、今にも襲われそうになっているのも、心当たりのある風景だった。
女は、小夜を身を挺して守っていた。
もう目は閉じていて意識はないようだった。
鶴丸「おい、人の家で何してんだてめぇら！！」
江雪「小夜……！！！」
先に出て行っていた2人がその刀身を抜いた。
女に手入れされたおかげで、それは美しい光を放っていた。
三日月「おい、しっかりしないか。」
三日月が、江雪や鶴丸が男達を斬りつけるのを尻目に、女を抱き上げた。
小夜が心配そうにそれに近づく。
小夜「……A、ねぇ、ねぇってば。」
今剣「…………あ。」
今剣が何かを拾い上げた。
それは小さな金属の包帯止めだった。
今剣「………これ、みたことが……。」
女の乱れた着物の裾から白い包帯がだらりと垂れていた。
燭台切「…救急箱、持ってきたよ。」
鶯丸「……2人とも。その辺にしておけ。」
鶯丸が剣を血で染める2人をたしなめた。
その足元には、肉塊が三体、転がっていた。
=========================
＊刀剣男士サイド…end＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 914人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
オーキッド(プロフ) - 輝さん» コメントありがとうございます。もちろん乱は男ですが姉さんと呼ぶ方が乱は喜ぶという設定です。あまり気づいてくださる方がいないのでこのようなコメントは嬉しいです。ありがとうございます。 (2018年7月23日 9時) (
レス) id: 500cf8b735 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - 31話で五虎退が乱を"乱姉"と呼んでいましたが乱は男なので乱兄では？ (2018年7月11日 13時) (レス) id: 7ffc6db072 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - はにーまかろんさん» はにーまかろん様、いつもコメントありがとうございます。刀剣達はまだ全面的に主人公が好きという感情を表に出したくないので刀剣:不器用かつ意地悪vs主人公:気弱、な争い(?)が起こっていく感じですね。これからも宜しくお願いします。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
はにーまかろん(プロフ) - 天下五剣の冷笑は暑い夏にぴったりですね！とまあ冗談はさておき、最新話読ませていただきました。お、これは主人公ちゃんへの独占欲が出ているのか！？刀剣男士の反応の意味を１人１人想像しながら楽しく読んでいます。長文＆乱文失礼致しました。 (2016年6月26日 18時) (レス) id: 578cdfafe4 (このIDを非表示/違反報告)
オーキッド(プロフ) - (aya*)W.H)さん» ありがとうございます。どちらのシリーズでも少し重い話が入ります。これからもよろしくお願い致します。 (2016年6月15日 7時) (レス) id: ac6634c0b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：オーキッド
| 作成日時：2016年5月26日 6時
