三十六本目 サイドストーリー・芽吹圭織＿過去＿ ページ16
「おねーちゃんっ！」
「あはっ♪まさき、よかったねっ！」
楽しそうに笑う、少年少女の姉弟が居た。
姉の名は、圭織。
機を織る織姫の様に、物事を精進する、と言う意味。
弟の名は、真咲。
真っ直ぐに咲き誇れる様に、と言う意味。
姉弟は仲が良く、何時も一緒だった。
親の居ない寂しさも、吹き飛ばす様に。
今日も仲良く、道が交差点に差しかかって居るのにも気付かないで。
渡れの合図も終わっているのに、姉弟は進んで行く。
姉が渡りきった時、猛スピードのトラックが弟に向かい、突っ込んで行った。
「おねーちゃん…あのn…＿＿」
弟がそう言ったとき、トラックの下に、弟が消えて行く。
「………まさき………？」
姉は幼い子供。
目の前に広がる、真っ赤な血の海と、横たわる弟の………
【 死 】が理解できないのだ。
首を傾げたまま、小さな姉が弟を抱き起こす。
「まさき、ねちゃったの…？」
返事は無い。
静かな静寂が二人を包む。
「でも…め、あいてるし………」
弟の瞳孔は、前を見開き…
生を感じられなかった。
「あ、かあさん。いってた。」
姉は弟の鼓動を聞こうとする。
「…め、だいじょうぶ？」
問いが救急車のサイレンで、掻き消される。
「とってたしかめるね？」
姉は弟の目に手を伸ばす。
ぐちゃり
不快な音をたて、弟の目は空洞と化す。
「あ………だいじょうぶみたい。もどすね！」
姉が弟の空洞に、目を押し戻す。
位置が逆で、目の裏が見える…何て、知らないのだろう。
その時、駆け付けた警察に、弟と引き剥がされる姉。
「あっ………」
その時、弟の口が微かに動いた気がした。
「ユルサナイ…マタアソビニイクネ」と。
＿＿＿＿＿「姉の過ち」了。
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狩屋リイ＠委員長(プロフ) - マサにゃんさん» な、泣いてくださいましたか…！感動で涙が…← (2012年9月22日 22時) (
レス) id: 88437df311 (このIDを非表示/違反報告)
狩屋リイ＠委員長(プロフ) - リゼルさん» うるっと来ましたか！？良かったです！ (2012年9月22日 14時) (レス) id: 88437df311 (このIDを非表示/違反報告)
狩屋リイ＠委員長(プロフ) - マサキっさん» pinkはpart4で一回入れてみました！どうでしょうか？ (2012年9月22日 0時) (レス) id: 88437df311 (このIDを非表示/違反報告)
マサキっ - pinku入れて下さぁぁぁぁああいぃぃ お願いします。 (2012年9月22日 0時) (レス) id: 7c7a8b1655 (このIDを非表示/違反報告)
狩屋リイ＠委員長(プロフ) - なっちゃんさん» 良いですよ…！part４で入れてみましたが…どうでしょうか…？ (2012年9月19日 18時) (レス) id: 88437df311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かりやんでれ実行・愛護委員会委員長（狩屋リイ） | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kariyandere/
作成日時：2012年9月2日 10時
