#成長途中のビッグ・マウス−008− ページ28
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「まさか、迷った…………だと？」
断じて、ふざけているわけじゃない。ただただ道に迷った。
だって来る時より暗いし、足跡も見えなくなっちゃったんだもん！！ 火事も暗い森の中も、ぜんぶ怖いけど何より私の方向音痴が怖いよ！！！！ なんか霧も出てるし！！
「誰か、誰でも良いから……」
さっきみたいな敵だったら嫌だけど。
と、挙動不審気味に辺りを見回していると、「あ、」「あ……！」ようやく見知った顔が見つかり、安心したと同時に、
「耳郎ちゃん、葉隠ちゃん……！？」
横たわる２人を見て、怒りが湧いた。
「青山、状況は」
「神立さん……！ そ、その前に、息を！ ここ、毒ガスが充満してて、」
「え」
霧じゃなかったのこれ！？ そんなヤバイのだったとは……良かった、丁度コスチュームのガスマスク片付け忘れてて。なかなかいないよ、自前のガスマスク持ってる女子高生。
「……そっか、２人はガスで、」
「僕、２人を運ぶように言われたんだけど……身動きがとれなくて、どうしたら、」
「じゃあ、私が運ぶ」
多分、青山がつけてるガスマスクよりは、私のほうが高性能だし、視界が狭いのにも慣れてる。だったら、この方が合理的だ。
「青山は、ここにいて。誰か戦ってるから、そのうちガスは晴れるよ」
さっきよりもガスの流れが激しくなってるし、きっと誰かが敵を追い詰めてるんだ。
２人を運ぶために、手袋を外して、吸着のための静電気を流す。……うん、このくらいだったら手を治さなくても大丈夫そう。
「神立さん！ その手！ やっぱり僕が運ばないと、」
「え、あ、大丈夫、見た目ほどの怪我じゃないし」
改めて手を見ると、なかなかに気持ち悪い。でも、単なる怪我だし、あとで治せば大丈夫。今は耳郎ちゃんたちの容態優先だ。
「けど……、」
「大丈夫だよ。さっきも何とかなったし、……これ以上、敵の好きにはさせない。私たちの林間合宿、台無しにした責任とってもらわないと」
「っよい、しょ」
２人を背負って、立ち上がる。
幸い、青山がプロ並みに道案内が上手く、施設までの道のりは分かった。
「じゃ、行くね」
道に迷う心配はなくなり、ついでに青山のことを励ませたら、と微笑んでみたけど、
「神立さん……無理は、しないで」
それでも青山が不安そうなのは、私の笑顔が下手くそだからだろうか。
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Minthia(プロフ) - 薔薇さん» はじめまして、コメントありがとうございます。そう言って頂けて凄く光栄です＊ 私もニヤニヤしながら書いてます（笑） 少し重い展開になるかもしれませんが、ぜひ見守って下さい……！ これからもよろしくお願い致します！ (2020年5月5日 16時) (
レス) id: 5be8dd8b2f (このIDを非表示/違反報告)
薔薇(プロフ) - 初コメ失礼します。ここまで一気に読んでしまいました…！凄く面白くて、一人でニヤニヤしながら読みふけってしまいましたw執筆活動、頑張ってください！！これからも応援してます！！！ (2020年5月3日 10時) (レス) id: 917336ebd6 (このIDを非表示/違反報告)
Minthia(プロフ) - 夏終朝凪さん» コメントありがとうございます！ 感想に加えて温かいお言葉まで……本当に嬉しいです(*^-^*) ぜひニヤニヤしてください、私も書きながらニヤニヤしてます（笑） これからもよろしくお願い致します！ (2020年4月7日 10時) (レス) id: 5be8dd8b2f (このIDを非表示/違反報告)
夏終朝凪(プロフ) - すごく面白いです！続き楽しみです！作者さんのペースで頑張ってください！ニヤニヤしながら読ませていただきます……(。-∀-)すいません(笑)応援してます！ (2020年4月6日 21時) (レス) id: 8142368f1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Minthia | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kariya652/
作成日時：2020年3月27日 17時
