【七つの大罪】繰り返される邂逅、一縷の願い。【落ち未定】 (ページ8)

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＃５【慊焉】ページ8

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「床が…壁が…天井が…全部崩れてくぞ～～～～!!!」

言語を理解しているらしい豚さんが高らかに叫びながら落下している姿は滑稽であった

「団長がちょっとムキになった顔もカワイイ♡」

建物が崩壊しているのにも関わらず、メリオダスへの愛を語る彼女は〈嫉妬の罪〉ディアンヌ。鋼のハートを持つ巨人族らしいと言えばそうだろう

「ディアンヌ…相変わらずね。会えて嬉しいわ」

「僕も嬉しいよ! Aも相変わらず美人だね～」

ありがとう、と返事をした頃建物の崩壊は止まり…と、いうより建物は全壊しやっと地に足が着く感覚を思い出す

無意味に投獄されていた人々は歓喜の言葉を上げ、各々の在るべき場所に帰っていった

「もう無茶苦茶だなお前ら!!」

「……本当、無茶苦茶ね」

瓦礫の山と化した監獄の中心で一人、私はずっと待ち望んでいた英雄達との再会を歓喜した

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バステ監獄が陥ちた後、私は皆と共にダルマリーの街に向かった
医者の娘の家まで同行した所、娘の父親(ダナと言うらしい)が食事を振舞うと申し出てきた

当初、私はそれに参加しないつもりで居たがダナが是非、と言うので少しだけ甘える事にした

「＿＿さて…とエリザベス。改めて紹介する、〈強欲の罪〉のバンだ」

メリオダスがバンをエリザベス王女に紹介する

元々、メリオダス達はバンを捜してバステ監獄を訪れたらしい。何でも聖騎士達の暴走を止めるため〈七つの大罪〉を揃えようとしているそうだ

「そんでこっちは思わぬ収穫だったな、〈蠱惑の罪〉Aだ!」

「…〈七つの大罪〉では無いけれど、まあ…よろしくね」

下手糞に微笑んで見せると、王女は柔らかく微笑み返した

「エリザベスです…こんな格好で…申し訳ありません」

「いえいえ王女様。うちらは何時でも無礼講だ 5人仲良くしよーぜ?」

「6人だろ 6人!! 俺様を忘れんな!!」

「豚が喋ってる～～!!?」

＿＿宴は夜まで続いた

酔いつぶれたバンを中心に騒ぐ男性陣の傍らで、私はディアンヌ達と3人で話していた

「ねえ、Aはボクらと一緒に来ないの?」

「そ、その事でお願いなのですが…」

何かしら、と短く応えるとエリザベス王女は続ける

「…A様、王国のためどうか私達に力を貸して下さいっ!!」

無意識に口元が綻ぶ…なんて単純

「＿＿＿ええ、勿論…私で良ければ」

　ただ必要とされるだけで私の心は満たされる

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