【七つの大罪】繰り返される邂逅、一縷の願い。【落ち未定】 (ページ15)

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＃12【決別】ページ15

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「＿＿さぁ皆さんもっと頑張って。私を満足させて下さい…!!」

予想以上に､戦況は悪かった。やはり､武器を持っていないのが痛い所だろう。神器でなくとも､武器さえあればもっと楽だった筈だ

「怯まないで……私が後方から援護するわ! 2人は遠慮なくやっちゃって!!」

「さんきゅAっ!」「オッケーA!!」

私は『生命』と『救済』の魔力を同時に発動して､2人の援護を行う
蔦を使って､飛び込む2人のダメージを最低限に抑える。それでも大きなダメージを負ってしまった時は『救済』で治癒する。……それの繰り返し

しかし､戦況はあまり変わらない。完全にギーラのペースだ

「中々ですね……ですがもっと頑張って下さい
　その程度の攻撃で私の『爆炎』の魔力は止められません!」

ギーラが次の爆撃を撃とうとした瞬間､ギーラのレイピアの動きが突如止まる

「ワリィワリ～♪ 止めちった♫」

「バン!!」

……成程。ギーラのレイピアが動きを止めたのはバンの『強奪』の魔力によるものか

「成程､これが貴方の魔力…『強奪』
　その魔力の詳細は王国の者にもあまり知られていないようですが…」

コソ泥にはもっと相応しい物を差し上げます､とギーラは静かに笑い､“ドリフト・ボム”を放つ

「……バン!!」“……バン!”

「え?」

あまりの至近距離で放たれたそれは､元々人間であるバンを木っ端微塵にするには十分過ぎたようで､彼の四肢は弾けとんだ

……いや､そんな事より。今､誰かの声と重なった…気がする。女性の声だった…もしかすると､死者の都に来れたのは先程の…

其処で､考えるのを止める。幾ら何でも､人の事情を詮索するのは野暮な事だ

「戦闘中に考え事ですか?」

刹那放たれる“ドリフト・ボム”は､私の身体を直撃した

流れ出すのは血液ではなく､花の蜜のようなどろりとした液体。弾け飛ぶのは臓物ではなく､色とりどりの花々。…直ぐに修復される肉､皮膚。

「ああ､貴方も不死でしたね。…〈強欲の罪〉より気味が悪いようですが」

「…そうよ､不死身の私には勝てない」

「不死身と無敵は全く別物ですよ､始末しようと思えば幾らでも方法はある」

にんまり､と笑うギーラに苛立ちが募る

「こいつ嫌なカンジだな～♪ 俺にも言ってんだろソレ♪」

「お､バンさん図星?」

「も～2人共お喋りは後で!」

皆の声にハッとする､私は1人じゃないんだ

　過去と決別するんだ

　＋＋＋＋