【七つの大罪】繰り返される邂逅、一縷の願い。【落ち未定】 (ページ1)

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とある麗しき案内人の咄。ページ1

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──少女には、絶対的な味方が傍に居ました。

───少女は、自分と向き合う事を放棄しました。

─少女は、信じていた人に裏切られました。

───少女は、認める事を放棄しました。

──少女は、何もせずとも、傷つく事はありませんでした。

────少女は、自分を磨く事を放棄しました。

─少女は、悠久の時間を持っていました。

──少女は、生への執着を放棄しました。

　これから開くのは、全てを放棄した少女の物語。

そんなに怯えなくても大丈夫だよ、

　
　どうせ、大抵の物語なんてハッピーエンドで終わるものさ。

いくら主人公が悲劇のヒロインを気取っていたって。

　いくら不幸な展開ばかり起こっていたって。

セカイは主人公を見放すことは出来ない。

　何故って？そんなの、物語だからさ。

物語っていうのはご都合主義なのさ。勿論、この物語も例外ではない。

　だからまあ、安心して。

何時もと同じように、せいぜい希望を祈望して開けばいいよ。

　君がこれを誰かのユメというのなら、それでもいい。

ユメも、食事も、中途半端ほど冷めているものはないからね、

　じっくり味わってくれればいいさ。

……───おっと、もうこんな時間だ。

　僕もこう見えて忙しいからね、そろそろ失礼するとしようかな。

え？僕の名前？ …参ったなあ、そんな事言われるなんて。

　………そうだね、このセカイの案内人、とでも言っておこう。

名前を聞いてるんだって？ …そんな事言われても…

　んん…じゃあ、こうしよう。僕は『L』、このセカイの案内人さ。

これ以上は、何も言えないかな。もう、時間も迫っているようだしね。

　それでは、僕は此処で。

まあ、お好きなように楽しんでいってよ。
　

　この世で一番美しい罪人の物語を、ね。…じゃあね、au revoir.

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