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あー、嫌な予感が当たりすぎてる。莉奈ちゃんとののかちゃん、中村くん目当てなのバレバレだし。自分だって連絡先知ってるくせに活用はできてない気がするけど…教えたく、ない。
しかも、勝手に教えていいのか、という気持ちは本音だ。
「絶対大丈夫!」
「…ねえ。」
「あ…」
「中村くんって聞こえたけど俺に用?それならA巻き込まないで欲しいんだけど。」
突然の呼び捨てに、どきどきしてしまって。もう、好きなのかもしれない。中村くんのことが。
「ごめん…その、連絡先とか…教えてもらったりできないかな?…ほら!同じグループだから!」
「俺、仲良くなってからしか教えたくない。焦らなくてよくない?」
「…ごめん。」
莉奈ちゃんとののかちゃんは、気に入らなそうな顔をして2人で戻っていった。
なんか、険悪になってしまった気がして。ちょっと申し訳ないな。
「…Aちゃん。ごめん。巻き込んじゃって。」
『いやいや!変な感じになっちゃってごめん…』
「俺がAちゃんと仲良いって言ったからだよね、」
『ううん。あのときはちょっと驚いたけど…実際今日だけで仲良くなれた気がするし。私だけかもだけど。』
「ほんと?俺も!さっきちょっと聞いたけどさ、俺の話しすぎた気がするからAちゃんのこともっと教えてよ!」
目をキラキラさせてこちらを見つめる中村くんが眩しい。中村くんも少しでも私に、興味を持ってくれたのかな。
『ふふ、わかった。そろそろ帰ろっか、いこ。』
「うん。さっき部活の話してたけどさ、」
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作者名:カ リ ン | 作成日時:2021年3月10日 11時