それが大事【プロ野球短編集】

L#31 ページ25

Aside







高校３年。







大学受験が迫っているのに集中が出来ない。






“俺富士大に行く。”







あの龍世の言葉が忘れられない。







幼馴染みでずっと一緒に居た。



野球やって、プロ目指してたの知ってる。






でも、ドラフトで名前が載らなかった龍世。







それでも諦めれなくて







“大学で勝負する。”






『好き』







この気持ちを伝えたらすっきりするのか？






もし言ってふられたら受験に集中出来るのか？






ずっと迷ってる。







ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ







「よし。今日はここまでにしよっと。」






図書室で勉強するのって落ち着くなぁ〜。






そろそろ帰ろっと。







下校中に見てしまった。







「あれっ？龍世…？」







私の友達と龍世が仲良く歩いてるところを＿＿＿






「…っばかみたい。」







私の友達は龍世の事が好きって言ってた。






告白上手くいっただろうな。







なんせ今日はクリスマス・イブ。







「…きっと君は来ない、一人きりのクリスマス・イブ………。」






今この時に合ってた曲だと思う。

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