可笑しな瞳を持つ彼女[第五人格] (ページ5)

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もうひとつの館ページ5

[…]

『……』

…いや、気まずい

数分前にエミリーさんがナワーブさんと荘園を回ることを提案してくれて今この状況なのだが…
いっこうに会話がない

ただただ部屋を巡っているだけという謎の行動をしていると
前から目隠し？をしている男の人が歩いてきた

[やぁ、ナワーブ！…？、そちらの方は？]

[お、丁度良いところに…こいつ今日から荘園に招待されたらしいんだよ。それでイライ…お前に案内をまかす]

それだけいうと凄いスピードで逃げていくナワーブさん
え、そんなに僕のことイヤなのかな…

[私の名前はイライ・クラークです。占い師をしています。そしてこっちが…]

そういいながら彼は梟を見せてくれた

『わぁ！』

[こちらはポッポちゃん]

ポッポちゃん…中々のセンスをしているんだな

[あっちから来たって事は…まだ"ハンター館"には行ってないかな？]

『ハンター館？』

僕がそう言い首をかしげるとフフっと笑い丁寧に説明をしながら案内してくれた

私が今いるサバイバー館とハンター館は渡り廊下の様なもので区別されている

渡り廊下を歩き広間に行くと一人の女性と絹袋を頭に被った男の子？が座っていた

[美智子さん！ロビー君！]

[あら、占い師の方やないの？…後ろの方は？]

[ねぇねぇ！お姉ちゃんは誰？新しいサバイバー？？]

落ち着いた雰囲気がある美智子さんと
周りにはお花が舞ってそうな明るいロビー君
二人とも個性豊かで優しそうな人だ

『…僕はAです。よ、よろしくお願いします』

目は怖くて見れなかったが不器用ながら挨拶すると

[お姉ちゃんも視線恐怖症？]

[又は社交恐怖なのかもな…よろしくなAはん]

こんな私を理解してくれたのか微笑みながら言ってくれた

[Aさんは視線が怖いのかい？]

『はい…さっきロビーさんが言ってくれたように恐らく視線恐怖症なのかもしれません…』

[そうだったんだね…]

少し落ち込みながら言うものだから私が慌てて

『あ、でもイライさんは大丈夫です…目が隠れてるので』

と、言うと少しポカンとしたあと照れながら笑ってくれた

[あ、そろそろ夕食の時間やな]

[あ、そうですね。ありがとうございます美智子さん]

[ほな、さいなら]

渡り廊下まで見送ってくれた美智子さんとロビーさんにペコリとお辞儀をしてイライさんについていった