ぬくもりだけが胸にあるんだ ページ10
黄side
付き合っとった時、Aは煙草吸ってなかった。
でも、別れてからもう7年経っとる。
もしかしたら、別れてから吸い始めたのかもしれへんし…。
俺は喫煙室のドアを開けた。
あれ、この匂い…。
俺が吸っとる銘柄と同じ匂いや。
中にはAさんしかおらんし、Aさんが吸っとるってことやんな。
煙草を吸いながら携帯を見とったAさんは俺に気付いて、顔を上げた。
「あっ、錦戸さんお疲れ様です。」
錦「お疲れ様です。あのAさん聞きたいことがあるんやけど、」
「何ですか?」
錦「Aやろ、?」
考え込むように下を向くAさん。
これで、本人やなかったらどうしよ。
でもな、何でかわからんけど、絶対Aな気がするんよな。
会話のない時間は、数秒しか経っとらんはずなのにとても長く感じた。
.
.
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「…久しぶり、だね。」
そう言ったAさんは少し困った顔をして、微笑んでいた。
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知華(プロフ) - ミステリアスになってきましたね〜更新待ってます。 (2018年4月24日 14時) (レス) id: 954e424a96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:flower | 作成日時:2018年2月23日 22時