流星雨II【佐野万次郎】

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夏の陽気が心地よく広がり、
ようやく私たちは約束の瞬間を迎えた。






日向
「これ可愛すぎないかなぁ…」


エマ
「いいって！ほら、Aはこっち！」


A
「てかまだ万次郎くん誘えてないんだって！」


日向
「私も！武道くんいいよって言ってくれるかどうか…」


エマ
「いいよって2人とも言うに決まってんでしょ！？」






あれからようやく約束した3人で
お出かけすることがついに達成出来た。



新しくオープンしたお洒落なカフェでのひとときが終わり…。


歩いているうちに目に飛び込んできたのは、
浴衣が美しく飾られたお店。




可愛いお嬢ちゃんたちだね、って店主に声をかけられたら。



その声に招かれるままに、私たちはお店に足を踏み入れ、
浴衣の試着を楽しむことになった。






柔らかな生地が肌に触れ、デザインの美しさに心が躍る。


ひとつは繊細なレースが特徴的で、もう一つは色彩が可憐。
どちらも捨てがたい。






店主
「レースの方は最近のデザインで若者に人気なんだけど、こっちはゴデチア。珍しい柄で私が西海岸に行った時に見つけたものでね……」

「花言葉は、」


A
「変わらぬ愛ですよね、こういうのにハマってた時期があって(笑)」


店主
「よく知っているね。4月の誕生花で諸説はあるんだけどもそのひとつの花だよ。」

「花を知り、花言葉を解せば、心の言葉なくして感情は色濃く咲く。」


A
「…？」


店主
「花や花言葉を理解することが、感情や思いを深め、言葉を超えた豊かな表現を可能にするという意味だよ。覚えておくといい。」
　
　
　
　
　
　
　

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