流星雨【佐野万次郎】

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それから時間が経って2年後、小学4年生の時。



今日はママが仕事が休みだから
圭介と万次郎くんと帰るより先に学校を出た。






A
「帰ったらママに会えるんだ〜♪」






その時、誰かの泣き声がした。
公園を覗いたらエマが男の子に囲まれて泣いていた。



泣いてるエマをほっとけるわけなくて
誰かに助けを呼ぶよりも身体がまず動いた。




佐野道場に通って黒帯を取得しておじいちゃんに
センスがあるって言われたから大丈夫だって思った、信じてた。
　






エマ
「Aっ！」


A
「エマ助けに来たよ！」






だけどまだ未熟で辛くて、痛くて、しんどくて、キツイ。
何も考えずにただ立ち向かうだけだったから…。



髪はぐしゃぐしゃ、お気に入りの洋服は伸びきって口の端は切れていた。




ニタニタと笑うガキ大将に私の膝も笑う。
誰も倒れてすらないのに私だけが1人ボロボロ。

助けに来たのに…、これじゃあ意味ない。






A
「…、エマだけでも逃げて！」


エマ
「ダメだよ…っ、可愛い洋服ボロボロだし、髪の毛もぐしゃぐしゃ！…っ、！」


A
「エマを守りたいの！それだけっ！」






わんわん泣いちゃうエマをみて私も悲しくなってきて情けなくて。




けど泣いたらダメだからグッと我慢。
それでも目元がどうしてもぼやけてしまう。

その瞬間だった。






万次郎
「2人を傷つけてんのお前ら？」

場地
「っしゃあ！！ぶっ潰してやんよォ！」






ブチ切れた万次郎くん、それに続く圭介。
残ったヤツらをまとめてぶっ倒しちゃって。


私はこの人数に対して太刀打ち出来なかったのに。


泣いてるエマを慰めることも出来ず
私ったら何でこんなことになっちゃったんだろう。
　
　
　
　
　
　
　

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