極パニック５ ページ36
長谷部side
すまないと頭を下げ、上げた時、目の前に拳が迫っていた
長谷部「！」
ギリギリで避けた後、俺を殴ろうとしていたのが一振だということに気づいた
長谷部「ひ、一振！？」
加州「一期！？何してんの！？」
一期「貴方こそ何をしているんです、長谷部殿！」
一振は俯き、叫んだ
そしてそのまま俺の胸ぐらを掴んだ
首が締まり、呼吸が困難になる
長谷部「ガッ…！」
一期「見失ったですと？ふざけないで頂きたい！」
長谷部「ふざけてなど、」
一期「貴方程の機動力を持ちながら、なぜ見失うのです？あんなに主命主命と言っておいて、主殿のことはどうでもいいのですか？所詮貴方の忠誠心などその程度だったのですか！？」
俯いたまま発せられる理不尽な怒号に、流石に怒りを覚え、俺は一振の頭を鷲掴みにした
長谷部「そんなわけが、ゴホッ、ないだろう、が！」
一期「見失っているではありませんか！」
長谷部「森に突っ込んで行ったんだ！っ…！そろ、そろ…離せ！」
バシッ！
一振の手を弾いた
途端に呼吸が楽になる
長谷部「ケホッ！」
加州「長谷部大丈夫！？」
長谷部「ああ…大丈夫だ。しかし一振、お前どう…」
一振の顔を見て、俺はぎょっとした
俯いていたため気づかなかったが、一振は今まで見たこともないような顔をしていた
怒り、悲しみ、不安…その全てが表情に表れていた
一期「…わからんのです…」
長谷部「わからない？」
一期「…大倶利伽羅殿のことで必死になっている主殿を見て…恥ずかしながらも嫉妬して…我々は大倶利伽羅殿を探しにここに来ているのに…長谷部殿が主殿を見失ったと聞いて怒りが抑えきれなく、てっ！？」
パンッ！！
鶴丸の左手が一振の右頬を叩いていた
一期「つ、鶴丸殿！？」
鶴丸「君は馬鹿なのか？」
一期「ば」
鶴丸「見失ったなら探せばいいじゃあないか。何がわからないんだ？長谷部が森に入ったって言ってただろ？少なくとも行き先はわかったんだ。なら、俺達がすべきはなんだ？森に行くことだろ？」
一期はポカンと鶴丸を見つめている
鶴丸「さっさと頭冷やせ！何が嫉妬だ、馬鹿らしい！お前はいつも誰よりも主のそばにいただろう！」
加州「そ、そーだよ！俺だって主といたいのに！」
鶴丸「…そしてお前は、誰よりも主のことをわかっているだろ？こんな時、主はなんて言う？」
少しの沈黙の後、一振は頭を下げた
一期「…すみませんでした！」
そして、再び顔を上げ、高らかに言った
一期「行きましょうか！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 233人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リンリン(プロフ) - 銀河さん» 遅くなりましたが、感想ありがとございます！これからも頑張って更新していきます！ (3月23日 12時) (
レス) id: f528c3e1a1 (このIDを非表示/違反報告)
銀河(プロフ) - 受験勉強お疲れ様です！続きがとても楽しみです！ (2018年1月21日 16時) (レス) id: 1c52cf51ca (このIDを非表示/違反報告)
リンリン(プロフ) - 凪花さん、感想ありがとうございます！楽しんでもらえて恐縮です…。更新は不定期ですけど、お付き合いください。 (2017年5月10日 19時) (レス) id: 280584da08 (このIDを非表示/違反報告)
凪花(プロフ) - 初めて読む刀剣乱舞小説がこんなに素晴らしいなんて…ますます沼にはまってしまいました。続き楽しみにしてます！ (2017年5月8日 6時) (レス) id: 254f4e5b63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リンリン | 作成日時：2017年4月3日 18時
