【Free!】飛び込んで 溺れてみたのは 恋だった

09.望んでしまう ページ10

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Aside




なんで、宗介のこと好きなのかって聞かれたら。
｢そりゃ全部！｣って答えちゃうくらいには宗介のことが好きで。



さりげない優しさだったり。男らしいところだったり。
数えくれないくらい素敵なところがたっくさんで。





気づいたら好きだったから理由もよく分かんない。





でも、恋ってそういうものだよね。
きっとみんな、わけもわからずに恋してる。




私もそのうちのひとり。たったひとりの男の子を好きで好きで仕方ないんだから。




恋の病とか、良く言ったものだよね。





｢宗介｣





だから、私は彼の隣にいることを望んでしまう。





名前を呼んだら。｢どうした？｣って優しい顔で微笑んでくれるから。用もないのに名前を呼んでしまう。





だけれど、今日はいつもとは少し違った。




電話していた宗介は、私に気づくと、ごめんのポーズを私にしてどこかへ行ってしまった。




気になって、こっそり後ろをついて行ったら。電話越しに聞こえてきたのは女の子の声。




綺麗な、凛とした。可愛い声。




｢わかってるって。夏祭り。楽しみだな。｣

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