【Free!】飛び込んで 溺れてみたのは 恋だった

37.ずっと、ずっと。 ページ38

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凛side



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ずっと、好きだった。
初めてあって、仲良くなって、恋をして。
宗介に恋をしたお前を見るのも、俺に甘えるAに期待してしまう感情すらも、好きだった。






好きだと自覚してからは。ずっと。ずっと。
頭の中から離れなくて。水の中でさえも、思い出してしまうほどに。お前のことが好きだった。






俺は、いつかオリンピックに立つのが夢で。
なのに恋愛にうつつを抜かしている暇はないと。ずっと思っていた。







だけれど、消せずに。
いつまでも、いつまでも、恋をしていた。







だから、伝えたかった。この気持ちはお前に受け取ってほしい。






｢なぁ、好きだ。｣




｢…｣




｢好きだ。好きなんだ。｣






ショッピングモールから出て。
走っていた足を止めて。繋いでいた手はそのままで。Aを見つめた。





顔を真っ赤にして。恥ずかしそうに片手で口を抑えて。涙目になるAがかわいくて、心臓が、止まりそうになる。






｢わ、わたしっ。宗介のこと、諦めれたかもわかんないし｣





｢それでも、宗介が好きでも、お前のことが好きだ。｣





そう言って、優しくAの唇にキスをした。






｢返事は。祭りの時に聞かせろ。｣






そう言って、逃げるようにその場から走り去った。

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