【Free!】飛び込んで 溺れてみたのは 恋だった

26.おしまい。 ページ27

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Aside






ゆっくりと、地に足をつけて。宗介の瞳を見つめた。そしたらなんだか、涙が溢れてきた。





ポロポロと零れ出すそれを止める方法が分かんなくて、ただ、ひたすらに手で拭うことしか出来なかった。





｢A…おれは…｣




｢返事。聞きたくない。｣





宗介が言い終わる前にそう言って、私は、宗介にむけて微笑んだ。




ありがとう。好きでいさせてくれて。
ごめんなさい。好きになってしまって。





｢宗介、私、やめる。
宗介好きでいること、やめる。｣





｢……｣




｢もう充分。私は贅沢させてもらった。手を繋げた。キスができた。名前を呼んでもらえた。もう充分だよ。ありがとう｣





ありがとう、夢を見させてくれて。
好きでいさせてくれて。ありがとう。






｢だから、今まで通りに接して。彼女と宗介のこと応援させて。そうじゃなきゃ私、また夢みちゃう。｣






もしかしたら、宗介が私のこと好きになってくれるんじゃないかって、もしかしたら、いつか付き合える日が来るんじゃないのかって。





そんな、楽しい。心地のいい優しい夢の世界でふわふわ恋をしていたかった。





この恋はおしまい。
この心地の良い夢も、おしまい。

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