【Free!】飛び込んで 溺れてみたのは 恋だった

25.さよなら ページ26

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Aside






宗介が、彼女にプレゼントすると言って手に取ったのは最初のネックレスだった。
気恥しそうにレジに行って会計を済ませている宗介を横目で見て。ベンチに座った。







好きでいちゃいけない。
わたしは、宗介を応援しなくてはいけない。






わかってるんだけどなぁ。
わかってるつもりなんだけどなぁ。




あの背中を見ると、つい、忘れてしまう。手を繋がれると浮き足立ってしまう。


でも、浮かれるのもここまでにしよう。
夢を見るのはやめよう。現実に目を向けよう。






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この恋とは、今日でさよならだ。






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｢A。わりぃ待たせたな。｣




｢ううん。帰ろうか。｣





ショッピングモールから出て、日が沈み夕焼けに染まる街を帰って行く。他愛もない話をしながら、見つめて笑いあった。






寮も前まで行くと、宗介が｢それじゃあ｣と手を上げた。その手を掴んで、こっちへ引き寄せた。





ごめんなさい。最後のわがままを一つだけ、叶えさせて。









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｢宗介、ごめんなさい。
わたし、宗介が好き。大好き。｣








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そう言うと、背伸びをして宗介の唇に口付けた。








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(いつだって、夢から目覚めさせるのは、王子様のキスでしょう？)

26.おしまい。→←24.まだ好きでいてしまうでしょう

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