【Free!】飛び込んで 溺れてみたのは 恋だった

20.わたしはなんて ページ21

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Aside



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｢で、今日はなんで私を誘ってくれたの？｣



｢プレゼント買いてぇんだけど、女の喜ぶプレゼントがどんななのかわかんねぇ…から｣





首に手を当てて、照れる動作をする宗介をみて、胸が苦しくなった。やっぱり、そうなんだ。好きな子がいるんだ。





｢……その子と夏祭りに行くの？｣




｢…よくわかったな。｣




｢ごめん、この前電話してるの聞いちゃった｣





そう言って謝ると、｢謝らないでくれ｣と宗介に言われて、顔を上げた。




宗介には好きな女の子がいる。
宗介の好きな人は私にはなれないのかな。


キラキラの宗介を好きでいることは許されることなのかな。





急に黙り込んだ私を見て、宗介が心配そうに優しく私の名前を呼んだ。とっさに作り笑いをして、｢ごめん！ぼーっとしてた！｣と答えた。




その返事を聞くと、少し嬉しそうに、安心したようにまた話し始めたので私も笑って話を聞いた。






その子との出会い。その子との関係。どの話からも宗介がその女の子をすごく好きだということがひしひしと伝わってきて、なんだか涙が零れてしまいそうだ。





辛くて、辛くて、だけれど、宗介の優しそうな顔を見ると、その相手が私じゃないことに悲しみを感じてしまう。




(わたしはなんてわがままなんだ)

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