22 ページ22
「はい、行くよ」
急に腕を掴まれて家を出るから、ミンソクさんに掴まれたところがじんじんと熱い。足がもつれそうになりながらもしっかりミンソクさんについて行く。
エレベーターで下に降りて、エントランスを抜けてオートロックの扉を出る。
「ミンソクさん待って」
「今さら歩いて帰るとか言わないで？」
「違います、わたしのマンションここです」
目の前に建つマンション。そこは見慣れた場所で、わたしが住んでいる場所。
「家お向かいだったってこと？」
「そ、うですね」
「知らなかった」
「わたしも…」
「世間って狭いね」
「ですね、」
「またこういうことあったら僕に頼ってくれていいよご近所さんとしても」
「ありがとうございます、それじゃあ」
「うん」
わたしはまだ少し痛い頭を抑えて自分の部屋につく。
手が震えてなかなか鍵穴に刺さらない。
やっと部屋に入り、カバンなんてその辺に投げてベッドに腰掛ける。
疲れた…一気に疲れがどっと押し寄せてくる。
とりあえず風呂に入らなきゃとシャワーを浴びに行く。
身体はさっぱりしたけど頭の中はぐっちゃぐちゃ。
ミンソクさんの部屋にいたこと、ミンソクさんと過ごしていたこと、すべてが頭から離れない。
テレビをつけてみたり携帯をいじってみたりするけど、そういう日に限って面白いことなんて何にもない。
何をしても集中できないし、二日酔いで気持ち悪いし…諦めて布団に入ることにした。
そうすれば余計によみがえるミンソクさん…頭を振ってみるけどこびりついている。
あーやだやだ。
そしてわたしが一番嫌なこと。
それはわたしがミンソクさんにドキドキしてるってこと。
嫌いじゃなかったっけ…腕を掴まれて嫌だったあの会食の日はどこへ行った？
わたしははっきりと気づいた。知らない間にミンソクさんが大嫌いな人じゃなくなっていることに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
caratちゃん(プロフ) - 続き楽しみにしています (2019年7月27日 12時) (
レス) id: 7fca833944 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - 沙環さん» 沙環さん、コメントありがとうございます！わたしもニョルペンでしうちゃんの妄想が大好きなんです。そうなんですね！頑張るので待っていてください！ (2018年3月25日 1時) (レス) id: 5030c553c4 (このIDを非表示/違反報告)
沙環 - 私はEXOのチャニョルペンですがシウミンも大好きです！小学校が終わったらいつも読んでいます。早く読みたいので頑張って下さい。 (2018年3月23日 21時) (レス) id: e5843836e0 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - えりさん» えりさん、嬉しいお言葉ありがとうございます！そうですよね、妄想は楽しいですけど、最近書かなきゃと追われている感じだったので気持ちが楽になりました。本当にありがとうございます！ (2018年3月22日 16時) (レス) id: 5030c553c4 (このIDを非表示/違反報告)
カリン(プロフ) - あまいくりーむさん» あまいくりーむさん、コメントありがとうございます！時間はかかるかもしれないですが、更新した時にはまた遊びに来てくださいね^ ^ (2018年3月22日 16時) (レス) id: 5030c553c4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：カリン | 作成日時：2018年2月9日 20時
