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なるせside



昼はめいとあらきといつも通り購買に向かった



聞き覚えのある声が聞こえて辺りを見渡すと

やっぱりあの二人がいた



『めい、さおりいるけど声掛けなくて大丈夫?』


ほんとはそんなことどうでも良くて(めいごめん)


Aと何も喋らないまま

放課後になって一緒に帰るのは少しハードルが高い気がした



ま、ウォーミングアップみたいなさ

あるじゃんそういうの

あるのよ





「あ、ほんとだー

合流しよーぜ」


思惑通りにいった





あらきが喋っている時に

あいつがあらきをめっちゃ見てるのがすごい気になって



同じことを思ったのかさおりがAにツッコんだ




「…え、あごめん
なんかあらきくん変だと思って」




相変わらずだ



Aは人を笑顔にする力がある


本人は無意識だろうがそんなのはどうだっていい



ただそれがめいとあらきにも知られてしまったのが

なんとなく少し気にさわった



一緒に昼を食べることになって

偶然にも俺とAのペットボトルが空になりそうだった




昨日のように話が尽きないまま自販機に向かった



3人のところに戻る手前




「なんでよ

じゃあ私はこのお茶私が作りましたって言っとく」


『それはもう生産者の顔写真が乗ってるやつなのよ

野菜とかでよくあるやつやん』



Aのボケなのか天然なのかよく分からない発言が

素直に面白かった




こいつは顔に出やすい



予想以上にウケたのが嬉しかったのかご満悦な顔をしていた



(かわいい)





俺が撮った写真を顔を赤くしながら消してというAが

またかわいくて


『はいかわいいかわいい』



とか冗談っぽく言って誤魔化した




自販機から戻ると相変わらず元気なやつが俺に絡んできた



「なるせ俺のはー?」


『逆になんでめいの買ってきてると思った?』


「ずるいよなるせだけさー」


「めいちゃんさっき頼めばよかったじゃん」


『そーだよ
しかもお前ずるいとか頭おかしいよ言ってること』


「あらきなるせが暴言吐いてくるんだけど

いじめちゃおうぜ」



「アッハッハッハ」



『こわお前

思考回路バグっとるやん』




ここでの会話が終わって


Aの顔が赤いとかなんとかっていう話になった




さおりになにか言われたのか

確かに顔は赤かった



そんなAを笑ってじっと見ていると

あっちもこっちを見て何故か少し睨んできた

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:メル | 作成日時:2023年4月2日 17時

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