51話 ページ3
謙也「あー…そういえば、財前と同じクラスやったな。2人は仲ええんか？」
忍足謙也が進む道をなぞって歩いていると、会話がないことに困ったのか、彼はそう尋ねてきた
ヘタレも気まずさには勝てないか。そんなたわいもない話に私はいつものように笑顔を作った
A「仲がいいかは微妙ですね。最近…というより、昨日から気を使ってもらってばかりで…友達と呼べるかどうかはまだ…」
あはは、と乾いた笑いが漏れた
何故唐突に財前光が私に興味を持ち始めたのか、真意はわからない。もしかしたら、ただの気まぐれかもしれないが
確かに悪い人では無さそうだが、寛容な人ではないだろう。態度のかえ方があまりにも急すぎて正直驚いた
謙也「あんな奴やけど、実はええやつなんや…毒舌家やし謙遜ってモノ知らんし、敬う精神なんて無いけど…ええやつ……あれ、これのどこがええやつなんやろ…」
隣で自問自答を繰り返す忍足謙也に苦笑いしかででなかった
不意に前をみると、クレープ屋が見えた。忍足謙也が言っていたクレープ屋はあれのことだろうか
白とピンクのポップな外見をしたクレープ屋だ。男性が1人ではいるのには勇気がいるだろう
謙也「ここや、ここ」
彼が指を指した先にあったのはやはりそのクレープ屋だった
ヘタレこの男のことだから入るまでに時間がかかりそうと思っていたが、思っていたより平気そう
気にすることもなかったのかと思い、店のドアを開けた
カランカランと鳴る無機質な音は嫌いではない。馴染み深い音が好印象だった
A「何頼みます？」
謙也「どないにしよかな…」
看板に書かれたメニューを2人で眺めた
私はちらりと隣の男の顔を見る
ああ、よく良く考えれば…これってデートなんだよな
あまりに下心が見えないものだから度々忘れる
再度メニューを眺めた
クレープなんて久々だ。たまには甘いもので心を満たすのもいいかもしれない
謙也「決まったか？」
A「はい」
謙也さんも決まったようで2人で会計のカウンターに行き、注文を始める
謙也「チョコバナナ1つと…五月七日さんは？」
A「苺チョコのをお願いします」
「かしこまりました。1370円になります。」
私は財布を取り出そうとスクールバッグに手をかけようとした
謙也「あ、五月七日さん。悪いんやけど、荷物もっててもらってもええ？」
A「え、あ…はい」
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ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - 四葉月さん» いつもコメントありがとうございます。とても励みになっています。まだ続きますので応援よろしくお願い致します (2020年4月13日 18時) (
レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
四葉月 - 新作ですね！続編もおめでとうございます！！五月七日でつゆり何ですね、知らなかった(笑)これからも頑張ってください！応援しています！ (2020年4月13日 12時) (レス) id: 3bb8824d05 (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - あじさん» コメントありがとうございます。謙也さんとの絡みはこれからどんどん増えていきますので楽しみにしていてください。応援のお言葉とても嬉しいです。これからもどうぞよろしくお願いします。 (2020年3月23日 11時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
あじ(プロフ) - 続編おめでとうございます！財前との絡み最近いい感じに増えてきて嬉しいです。謙也先輩ともこれから絡むの楽しみにしてます！謙也先輩すきっっ！これからも更新頑張ってください！！ (2020年3月23日 1時) (レス) id: 67552c5473 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ToaRin | 作成日時：2020年3月23日 1時
