【ONE PIECE】｢正義｣を背負いし者3【海軍】 (ページ8)

今日:13 hit、昨日:21 hit、合計:24,234 hit

105話ページ8

駆け出したたしぎ大佐の後を追っていく

そして、その道中でサークル内から聞こえてきていた激しい交戦の音が止んでいた

その静寂は戦の終わりを示している

…嫌な予感がする。スモーカーになにか…？

数メートル先にいた彼女に追いつく頃には、スモーカーの姿が目に入った

しかし、私が想像していた良い結果としてのスモーカーはそこにはいなかった

たしぎ「まさか…

スモーカーさん！！」

嫌な予感が的中してしまい、私は眉をひそめた

「スモやんー！！」

「大佐ちゃんどうした！！」

「スモやん無事か？！」

たしぎ「スモーカーさんっ！！！」

たしぎ大佐はスモーカーを抱え込んだ

私は彼女から少し離れた距離で二人を見た

スモーカーの胸に穴が空いている。あのトラファルガー･ローは人の心臓をくり抜くことが出来る…おそらくその技によるものだろう

…スモーカーが負けたのか？

私は事実を飲み込めずにいたその時、数メートル離れたところから声がした

「やっぱケムリンじゃねぇか！懐かしいな！」

聞いたことも無い男の声だった

呼ばれたように私は振り返った

声の主を確かめるためだ

そこに居たのは赤と白のボーダーコートを着た麦わら帽子の男

あれが、麦わらのルフィ

見た目からして年はさほど変わらないだろう。コビー大佐と同じ歳くらいに見える

黒髪に黒い瞳の男

ガープ中将の孫

あの男が、恩人の本当の家族

その男に少しの間、目を奪われていた

私が凝視していたせいか、彼はフードの下の私と目が合ってしまった

いつもなら斬りかかっているタイミングのはずなのに、その時の私はいかがわしい事がバレたかのように目を逸らした

私の恩人の大切な孫が海賊

ここで殺したら

ポートガス・D・エースが死んだ時のあの人の顔をまた見ることになる…？

たしぎ「胸に穴が…」

たしぎ大佐の小さなつぶやきに私の脳みそは現実に引き戻された

そうだ、スモーカーをどうにかしなきゃ…

たしぎ「よくもっ！！」

たしぎ大佐はトラファルガー･ローに斬り掛かる

A「大佐！！落ち着いて！！」

ロー「おいおい…よせ、そういう泥くせぇのは…

嫌いなんだ」

彼女の本へ全力で駆け出し、トラファルガー･ローが刀をふりかぶる直前に彼女のコートを掴んだ

下へ倒すように引いた体はそのまま重力に従い、落ちていく

目の端でトラファルガー･ローが指を回すようにしていたのがみえた

そして、彼女と共に私はその場に倒れ込んだ