104話 ページ7
彼女の元へ走り出そうとした刹那
「ガキンッッ!!!」
激しく火花が散る音が耳に届いた
トラファルガーの刀はたしぎ大佐に届いていなかった
スモーカーの十手により、彼の刀が受け止められていたから
A「スモーカー…」
スモーカーはトラファルガー・ローと激しくぶつかり合う
ホワイトブローでトラファルガーの後ろへ回りこみ、奴の首を掴んで地面に叩きつけた
十手をトラファルガー目掛けて突き下ろす
「バキッッッ!!!」
粉雪が舞い、スモーカーの姿は雪に包まれた
…ここで終わるトラファルガー・ローではない
その姿が見えると、スモーカーが十手を突き刺したものもトラファルガー・ローでは無いことが確認できる
ただの木の板だった
そこにいたはずのトラファルガー・ローはスモーカーの後ろにたっている
トラファルガー・ローとスモーカーは度々交戦中に会話をしているようであったが、私たちの場所からでは遠くて聞き取れなかった
再度十手と刀を交差させる2人
スモーカーの十手に跳ね返されたトラファルガーの刀は後ろへ斬撃を残し
私たちの近くにある艦を切り裂いた
「おわー!!」
「危ねぇ!!放った剣でオブジェが切れたー!!」
「軍艦が落ちてくるぞー!!」
「遠慮なく逃げよう!!俺たちは邪魔だ!!」
「大佐ちゃん逃げよう!!レベル違いだ!!」
「Aちゃんも早く!!」
Gー5の男達に呼ばれ、私はスモーカーの方へ振り返った
…あのままスモーカーを置いておいていいのか?
「あんたまだ傷が治ってねぇんだから戦うなんて無理だ!!」
後ろからその言葉を叫ばれ、私はぐっと唇を噛んだ
…そうだ。まだ完治しきっていない体ではトラファルガー・ローには勝てない
私はGー5の人間の後をついていく
「にげろー!円の外へー!!」
サークルの中からは音が絶えることはなかった
外に出た私たちはもう見えなくなったスモーカーを見ていた
「軍艦が木の葉みてぇに…」
「大佐ちゃん!体…どうだうまくくっついたか?!」
「くそぉ…えれぇ事になった…!連絡も出来ねぇ、艦もねぇ…!」
「七武海は味方なんじゃねぇのかよ!!あの野郎!!」
「おいおい!大佐ちゃん!動くな!!」
上半身と下半身のくっついたたしぎ大佐はよろよろと立ち上がった
A「大佐、動いちゃダメです」
大佐に声をかける
たしぎ「海賊は海賊…」
しかし彼女はそう呟くと駆け出してしまった
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作者名:ToaRin | 作成日時:2019年11月4日 1時