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144話 ページ47

A「ここか…」



資料室の前までたどり着くと、中に誰もいないことを確認する


今は海賊の対応に追われて、研究室に籠ってるやつなんていないと思うが…シーザークラウン以外は


立て付けの悪いドアをゆっくりと開け、その部屋の中へ足を踏み入れる



湿気の籠った空気が流れ出る。丁寧に手入れがされていないのか、棚の上などにはホコリが溜まっていた


研究施設との合体はしているらしく、資料室の隣には大きな施設が見えた



A「…さて、片付けるか」



その場に散らばっている資料を片っ端から漁る


古びて端が折れ、ちぎれているものや黄ばんでいる物もあった


「人体の巨大化」 「人造悪魔の実の製造結果」エトセトラ…


自分の過去について関わりのありそうなものは全ての回収していく


「メトゥスの夜の子供たち 実験結果」 「不死の薬 第178号」


忌々しい過去の記憶を奥歯でかみ締めながら乱暴に回収を進める


棚の中から机の上、隠すのに最適な棚の後や机の裏、極秘資料を隠すための隠し通路もないか、くまなくさがす


さすがは研究施設と言ったところか、あまりの資料の多さにかなりの時間がかかっている。早急に終わらせたいところだが、そうもいかない


ひとつでも私に関わるものが残っていたら、不死の薬を開発しようとする輩が出てくる可能性だけじゃない


私の存在が世間に知られることで、私の身だけでなく、センゴクさんやガープ中将までもがその立場を危ぶまれることになる


2人だけでない、当時から上部に身を置くお鶴さんや黙秘の存在にすることに賛同したスモーカーだって…



だから、「海賊船遭難事故で死んだA」の存在を世の中に知られてはいけない



乱雑に資料を掻き回していると、手元に置いてあった資料の束が地面に落ちる音がした


慌ててそれを拾い上げる


まだ読んでいなかったその内容を見るべく、私はその束に目を通した


「機械生命体 内部構造 決定案」


資料には、そう書かれていた



A「まさか…」



シーザークラウンは機械生命体の製造にも関わっていたのか…?


…ならば、尚更見逃せない



私は資料の束の表紙である1ページ目を捲った

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作者名:ToaRin | 作成日時:2019年11月4日 1時

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