【ONE PIECE】｢正義｣を背負いし者3【海軍】 (ページ42)

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139話ページ42

苦しかった

その日は心底しんどくて、体がひたすらに重かった

顔色の悪い私を見たお手伝いさんが私の額に手を当てたら、慌てだして

その日は何もせず、ベットで寝かされた

胃に優しいお粥に苦い薬を飲んでベットに横たわる

まだ外も明るいのに、窓もないくらい部屋で一人ぼっちだった

…あ、そうだ。今日はシオンに巫女の文字を教える約束をしてたのに…すっぽかしたことになっちゃったなぁ…

でも、私が体調を崩したら村の人に伝わってたりするのかな？

もし、私が約束を破ったと思って、あの子が腹を立てていたらどうしよう…

あの子に嫌われたくない

そんなことを思っても、体は上手く動かなくて

私は重いまぶたにさからえず、目を閉じてしまった

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「おかあさん、おとうさん、どこいくの？」

必死に手を伸ばした

両親と離れたくなくて

「…ごめんね、ちょっとお父さんと川まで薬草を取りに行ってくるわ」

そう言って、母は私の頭を撫でる

「心配するな、大丈夫だから」

父は私の頬を撫でた

「すぐかえってくる？」

「…がんばって、早く帰ってくるよ」

「いい子にしてるのよ」

父と母は私から手を離した

2人はドアを開けた

「いってらっしゃい」

「…あぁ、いってきます」

「じゃあね、A」

扉の奥に消える2人

ああ、やめてくれ。いかないでくれ

本当は、貴方達がどこに行ってしまったか

私は知っているんだ

巫女になって分かったんだ

まだ幼かったあの時の私には、理解出来ていなかった

行かないでって止めることを出来なかった

ごめんなさい。ごめんなさい。

でも、2人が行ってくれたから、島で多くの犠牲者が出なかった

何を誇るべきなのか、何を憎むべきなのか

今になってもわからないよ。お父さん、お母さん

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「ん…」

薄く目を開けた

衣服が汗で濡れていて、気持ち悪かった

服が濡れて寒いのに、何故か右手が暖かった

ぼやけた視界で右手を見る

誰かが、私の手を握っていた

辿るように私の手を握っている人物を確認した

「あ、よかった。目が覚めたんだね」

A「シ…オン…？」

シオン「うん、うなされてたから手握って…って！あ！！ごめん！！！」

シオンは慌てて手を離した

A「なんでここに…ここは、立ち入り禁止…」

シオン「Aちゃんが風邪って聞いて…こっそり入ってきちゃった」