【テニプリ】レズで何が悪い！！4【立海】

149話 ページ10

柳「そんな反応を見せるのか…意外だな」


A「な…なんで…」


柳「お前が立海に来る前から知っていた。調べさせてもらったからな」



なにを、言ってるんだ？


調べた？何処まで？



柳「今までは、自分でも分からない感情抑制のせいで色々と悩んだ。人のタブーに土足で踏み込んだことを後悔した



しかし、合宿が始まってからは考え方が変わった


お前はこの合宿で様々なものを得たようだな。見ていてわかる


それを見て俺も思った。お前の秘密とは世間から見たら大したことないのではないか？…と


好きな人間もろくに言えない世の中に疑問は覚えた。俺の知っている人間は少なくてもそこそこ理解のある部類に入る




言ったところで、大して変わらないのではないか？」



A「なに…言ってるの…？」




ふつふつと湧く瞋恚とどうしようもない鬱屈感


染み渡っていく感情は目の前の光景を移す網膜と脳を乖離させた


耳鳴りがやまなくなるほどの恐怖を確かに覚えていた



柳「訝しくて仕方がなかったんだ


レズビアンについて、かなり興味があった


恋というものは人間特有の感情だが、それはあくまで生存本能を促すもの


どうして生殖できない同性を好きになるんだ？恋が始まる時はどんな時で、自覚したのはいつだ？パートナーとどこまで行きたいと思っている？」


A「な…」


柳「行為に至る時はどうするのだ？そこに快感は生じ得るのか？同性と一緒にいて得られるものはなんだ？レズビアンとは男性をどこまで見られるのだ？男性の顔の良さは分かるのか？男性の友達は作れるのか？」



頭がイカレてるとしか思えなかった


初めての感覚に私は痿疾していた


目の前で興味のあることに喰らいつく獣に対して嫌悪感しか感じず、後退りをした


私を…なんだと思っているんだ



私達は…今まで努力して生きてきたんだ…


苦しいことにも笑顔で対応しながら、必死に生きてきた


それを…


それを、馬鹿にしているのか？


閉ざされていた口を開かずにはいられなかった


震える唇が言葉を強く灯し、閃光のように強く放たれる



A「いい加減にして！！！


私は貴方のおもちゃじゃない！！！



毎日必死に生きてるの！！叶わない恋に胸を苦しませながら生きてるの！！


どんなに否定されたって…どんなに嫌な思いをしたって…好きになる人は変えられないの…




異性を好きになったら楽だった…って何度も思った。




でも、好きになっちゃうの…」

150話→←お知らせ ※6月4日追伸

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す