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84話 ページ39

夕食はびっくりするほど豪華だった


プロのシェフが作った料理がバイキング式になってて、それはもうヨダレが出そうなほど美味しそうだった


ミカエルさんのご飯は美味しい手料理の味って感じで私はとっても好きだけど、外食なんて高級レストランの食事しかしたことない…って言ったらきっと怒られるだろう


でも、どれもこれも不味かった


柔らかいはずなのに鉄を食べてるみたいに固くて、びっくりするほど飲み込めなかった


隣に父が座り、目の前に知らない大人達が並び、整えられたシルバーを丁寧にとっては必死に身につけた訳の分からない食事マナーに取り憑かれていた


外で食べるご飯は、いつだって外面合わせ。どれも美味しくなかった


…いや、違うな。父と食べるご飯が美味しくなかったんだ


それほどまでに、私は子供の頃から父を親として見れていないのだろう



「隣、いいかな?」


A「…えっと?」


「青学3年の不二周助だよ。よろしくね」


A「…よろしくお願いします」



素敵な笑顔にサラサラな茶髪


女の人のような所作


彼は、私がOKを出す前に隣に座っていた


…断ろうと思ってたのに


ちらりと周りに視線をやると、神崎先輩の周りには多くの人が集まっていた


目を細め、彼女の背中を睨んだ



不二「神崎さんのこと、あんまり好きじゃないの?」



目線に気づいたのか、不二周助は私に話を振った


私は彼の目を一瞥した



A「…なんでそう思うんです?」


不二「目が語ってるよ…?」


A「気のせいじゃないですか」


不二「冷たいなぁ…跡部にはあんなに優しかったじゃないか…」



不二周助もさっきロビーにいたのだろう、恐らくさっきの話だ



A「幼馴染だからです」


不二「へぇ、そうなんだ?



随分、無理してたみたいだけど?」



その言葉に食事の手を止めた


無理…ね


跡部に話す隙を与えずに私がひたすら言葉を述べ、笑顔で話していたことだろう


仕方ないじゃない、心配して欲しくなかったんだから


跡部に話させなかったのは、彼が自分の考えを口に出すことによってよりその意思を自覚してしまうから



A「私と跡部の問題です。口出しされて、あまりいい気はしませんね」

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作品ジャンル:アニメ
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spark(プロフ) - ToaRin.人形劇の人形師さん» 探しましたがこのアカウントは存在しないと表示されました…。何故でしょう (2019年3月31日 18時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)
spark(プロフ) - ToaRin.人形劇の人形師さん» ありがとうございます!探してフォローしますね! (2019年3月31日 18時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - sparkさん» https://mobile.twitter.com/doll1124vtoarin (2019年3月31日 14時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - sparkさん» コメントありがとうございます!読みやすいと言っていただけて本当に嬉しいです!描写は結構頑張っているので、とても励みになります!本当にありがとうございます!Twitterで探したというのは、アカウントのことでしょうか?アカウントでしたらURLを貼っておきます (2019年3月31日 14時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
spark(プロフ) - 初めまして、sparkです。いつも面白く読ませて頂いてます!夢主が父親に叩かれた時は、思わず父親にムカついてしまいました。背景描写も書かれていて、読みやすいです!これからも更新頑張ってください!(追記:Twitterで探したのですが見つかりません…) (2019年3月31日 13時) (レス) id: 394661b33d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2019年3月10日 0時

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