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70話 ページ23

九条「合宿のマネージャー?」


織語「そう!ウチと青学と氷帝、四天宝寺が来るの!私一人じゃ大変だから…お願いできない?」


パンっと手を合わせて、この通り!と頼んでくる織語


あぁ、気を使わせてしまった。


いつもの彼女なら、テニス部を厭う私にこんな提案はしてこないだろう


でも、今回は、私をあの家から引き離すことが目的だ


九条「私は構わないんだけど…テニス部の人達は許可してるの?」


織語「そこら辺は、もうバッチリ!」


指で輪っかを作り、OKポーズを出す織語に、暫し俯いてから言葉の接穂を探すように視線を右から左へと移した


九条「…でも…その…両親が……」


言葉に詰まる私に、織語は私の肩を掴んだ


織語「それも任せて!…というか、もう許可とった!」


溌剌という彼女に、私の思考は停止した


…え?…あの父が許可?


何を言ってるんだ…そんなこと…


織語「心配なら、電話で聞いても構わんよ!」


九条「え?ちょっとまった!まってまって?!」


織語「なにさ」


キョトンと、とぼけた顔をする織語に対し、私は、手を頭に当てた


九条「ほ、ほんとなの?」


織語「うん」


九条「いつ許可もらった?」


織語「昨日」


九条「どこで?」


織語「九条のお父さんの会社で」


九条「どうやって入ったの?!」


織語「私のお父さんのコネ使って連れていってもらった」


九条「どうやって説得した?」


織語「わざと社員全員の前で、大声上げて頼み込んだ」


九条「…マジ?」


織語「マジ!」


九条「それで、断れない環境作って許可取らせたと…」


織語「うん!」


…流石すぎて言葉も出ないわ


世間の評価を第一とする父として、その状況では確実にNOと口には出せない


呆気にとられていた私に織語が覗き込んでくる


織語「大丈夫?」


大丈夫じゃないわ


そう思ったが、顔を上げ、織語をみる


九条「織語」


織語「ん?」


九条「ありがとね」


織語「…いいってことよ!」

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(プロフ) - 今更なのですが、すごく面白いです😭また機会があれば続き描いていただけるととても嬉しいです😭大好きです (2月1日 22時) (レス) id: 34533725fa (このIDを非表示/違反報告)
白雪 - 面白いです!これからも応援しています! (2019年7月25日 20時) (レス) id: 567a821487 (このIDを非表示/違反報告)
五月七日(プロフ) - こっちのお話も凄く面白いです。続きが気になります。ホリック大好きだからイメージしやすくとてもよみやすかったです! (2019年3月10日 21時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
ToaRin.人形劇の人形師(プロフ) - 花姫さん» 応援の言葉、ありがとうございます!とても励みになります。一気に全部読んでいただけるなんて思っても見ませんでした!本当にありがとうございます!拙い文章ではありますが、お付き合いいただけたら、幸いに思います。本当にありがとうございます! (2018年12月24日 14時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
花姫(プロフ) - 初めまして。関連作品で出てきて読んでみたらとても引き込まれるお話で一気に全部読み切ってしまいました!続きが楽しみです!! (2018年12月24日 14時) (レス) id: 4f5055b7fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2017年10月20日 18時

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