【テ二プリ】人気者と嫌われ者【立海】

59話 ページ11

あなたの名前は、織語煠弍


あの事故で死ぬはずだった人



文化祭で、私達は眠り姫の劇をやった


姫役は私、王子役は織語


切原くんは裏方だった


その時の私は、皆から人気で


織語と二人で歩いていても貶されないし、笑われないほど人気者だった


私と織語は小学校から仲が良くて、織語の親と私の親も仲がよかった


二人で一つ、一心同体、一蓮托生


そんな言葉がぴったりだった


中学に上がって、織語はテニス部に勧誘されてマネージャーになった。私は美術部。


テニス部と接点は特になかったけど、会ったら笑顔で話す程度には仲良くしていた


文化祭の出し物の眠り姫の配役は、みんなピッタリだと声援を上げてくれた


とても嬉しくて、みんな張り切ってたのをよく覚えている


でも


「ブチッ！ｶﾞｼｬﾝ!」


スクリーンの紐が切れて、私たちの上に落ちてきた





…そして…そのあと、呆気なく私達は死んでしまった


こんな簡単に死んでしまうなんて、儚いものだとボロボロの自分の死体を見て思った


でも、自身の死を冷静に見つめていた私の目の前に神が現れた


「君たち2人の想いはあまりに強く、死んでも尚、互いを強く結びつけていた。その強大な力で


君たちはやり直せる。やり直したいかい？」


そう、その人は私に問を投げ掛けた


「…いいえ、結構です。短い人生だったけど、後悔はしてません。」





「あの女の子の死が君のせいだったとしても？」





「…え？」


「君は溜め続けた不幸を一気に爆発させて、あそこで死を招いた」


「…どういうこと」


「君の体質さ、最も君は気づいていなかったみたいだけど…潜在的なものだね」


「でも…やり直しても潜在的なものは治らなでしょ…1から始めたところで同じこと…」


「君が変われば、未来は変わる。


新しい人生の君なら未来は変わるかもしれない」


「…本当ね？」


「絶対とは言えないけど」


「次は、不幸な事故に巻き込まれずに幸せな人生を遅れるかもね」


「…やり直すなら条件があるよ、


1つは、二人のうちどちらかが死んだら、もう片方も死んでしまう。2人の魂の結び付きから生まれてるから仕方ないよね


2つ、赤子からスタートする…つまりは、転生するわけだから前世の記憶は一切無し。今の会話も覚えてない…


つまりは、ほんとに正真正銘の赤ん坊から始まる。


3つ目、絶対同じ道を歩けるわけじゃない。道を踏み外せば、あの子と会う未来すらなくなる


…それでも、いいんだね？」

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