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10話 ページ12

放課後、私はいつものように木陰で本を読んでいた


織語からよく見える位置


テニスコートをよく見渡せる


観客の視線も


今日、丸井先輩に呼ばれたから反感を買うだろう


そうだな、三、四人くらいで


「九條さん、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」


そう、こんな感じで


予想通りの人数で、予想通りの話のかけ方


九條「どうかした?」


「体育館裏に来て欲しいんだけど」


九條「私はここから動いちゃいけないことになってるの。ここで話しちゃいけない?」


織語の約束を破る訳にはいかない


「私たちのいうこと聞きなさいよ」


九條「何でそこまで指図されなきゃいけないのかな?私に話があるんだからここで言えばいいじゃん」


「ここじゃ嫌だって言ってるじゃない!!!」


相手側は怒鳴る


テニスコートにも聞こえてるんじゃないかな


九條「私はここから動けないんだって」


きっと、幸村先輩は嘲笑っているんだろう


「貴女ね……話聞いてる?…ついて来なさいって


言ってるじゃない!!!」


相手が叫んだ


手を振りあげて


私は叩かれることには慣れている


だからと言って、このままされるがままというのも気に食わない


でも、私はここを動くわけにはいかないんだ


だから、私は動かない


「パンッ」


響いたのは


甲高い音


私は動かなかった


私は


織語「私の九條に何か用かな?」


「…っ織語さん…」


織語は私の前で片膝をつき、女生徒の手首を掴み、その場に停止させた


言いつけ通り、私は動かなかった


だって、動く必要なんてどこにも無いのだから


私は『待っててね。』と言われたから、待っていた


それだけ


「何でもないわよっ!!!覚えてなさい!!九條A!!」


去り際に、敵らしい捨て台詞を残し、その女生徒軍団は帰っていった


九條「言いつけ、守ったよ?」


私は上を向き、織語をみる


私は座る形で、織語は片膝を着いていたから、目線的には私が下で織語が上


だから、織語がちょうど影を作るなっていた


織語「うん、ちゃんと私のこと信じてくれてたんだね。ほら、私が来たからあーんしん!」


織語は下を向き、私を見てから満面の笑みで楽しそうに言った


この笑顔も、下から見てる私にしか見えない


九條「ありがとう。もう、幸村先輩が鬼の形相でこっち見てるから帰ってあげて」


織語「…うん。じゃあ、あとでね」


九條「がんばって」


織語がテニスコートに戻ると、織語は幸村先輩に心配され、私は睨まれた

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作者名:ToaRin | 作成日時:2017年9月10日 23時

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