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67… ページ21

―___ side―


「アソコの娘。案外チョロかったな」


茶髪のオトコが佇む路地裏。


大きな黒いカバンには金目のものが大量に入っていた


金のためなら犠牲を惜しまない


世にいう最低な男だった


世の中にこの男のような人間は万といるけど、目的は多種多様だよね


…おっと、話がずれた


「あの隠れ場所も、案外築かれねーな…あの娘が、追ってきた女を連れてきた時に娘が『人がいた気がした』とか言って笑ってたけど。あん時はバレるかと思ったな…」


「タッタッタッ…」


ケラケラと嘲笑うその男の後ろで走る音が微かに聞こえた


その音に、男はいち早く気づく


はずだった


音は聞こえていなかった。でも、それ以前に


気配に気づいていなかった


「チッ」


距離が近づいた時点で、音に気が付き


舌打ちをし、路地裏を抜けた


九條「…どこだ」


駆けつけたのは察しの通り、九條A


足の速さは尋常ではない


それ以外も含めて


前に銉葉が言っていた、


『気配に気づかない』


というのは、彼女は常に無意識だったり、気配を消すということを覚えているからだ


気配を消す…どういうことかと言うと、相手に気づかれないのは勿論。


堕天使とであってから、気配には気づくのに何故消せないのかと問いた時があった


消せない理由は、何か考えているから、強い思いがあるからか


結局、魂同士ということがあり、気づいていまうから


…おっと、これはまた今度


そこにただ、立ち止まる九條A


静まり返える住宅街で


女は全く動かなかった


静寂が目立つそこで、それを際立たせたのは虫の音だった


数秒の沈黙は一層長く感じることだろう


女は目をゆっくりとゆっくりと開けた


そして


A「…………_________」


今まで見たことのないような顔で


路地裏を見つめた


何も映さない瞳で何を映しているのか


何かを憎むような、恨むような視線


逃げた男は、人の心も弄び、女が付いてくることを予測していた


しかし


心理戦というものは実に簡単なゲームだった


どうすれば相手に勝てるか考えるのは勿論難しい


でも、相手に勝つ方法は一つ


相手の想像を超えること


それは、頭脳であっても、行動であっても、思考であっても、利用であっても


または、そのすべてでも


超えれば勝ち。


相手の想像を越える


ということは、相手が考えもしないことをやってのける程の超分析力が必要


それを持ってすれば


簡単なゲームだった

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ToaRin.774の人形(プロフ) - 華飛さん» ありがとうございます!!本当ですね。前作でも同じことをしてしまっていました…気をつけます。教えて下さりありがとうございました (2017年5月14日 0時) (レス) id: ae3734b391 (このIDを非表示/違反報告)
華飛(プロフ) - とても面白いです、それ故にもったいない…!オリジナルフラグが…!消されちゃうので外してくださいねー! (2017年5月13日 15時) (レス) id: 9e2f5dbb6a (このIDを非表示/違反報告)
坂本ムサシ(プロフ) - オリジナルフラグ外れてないので、外して下さいね。 (2017年5月1日 23時) (携帯から) (レス) id: 098600d6aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ToaRin | 作成日時:2017年5月1日 22時

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