第百四十六話「全身全霊」 ページ9
貴「最後はちょっとおかしくないですか!?」
顔を少し赤らめながら突っ込む
そんなに距離が近いのが恥ずかしいのかよコイツ
クルル「おいおい今更ながら恥ずかしがってんじゃねぇよ」
俺は人の弱みにつけこむように続けた
クルル「交わった仲だろ? 仲良くしよーぜー」
腕をしつこく引っ張る
耳まで真っ赤だ 面白いしなんか可愛い
貴「…しつこいですよ」
クルル「何か人にモノを言う時は人の顔見てって学校から習わなかったのか?」
顔を背け続けるAがとても可愛くて 意地悪したくなるのは性だ
貴「…習いませんでした」
今もなおプイと横を向き続ける
クルル「ク〜ックックック…そんなプライド今すぐ捨てちまいな きっと後悔するぜェ」
貴「…じゃあ離してくださいません? 顔が近すぎて直視出来ません」
クルル「じゃあクルルって呼んだら離してやるよ あの時の寝言みたいになァ」
貴「…は?寝言?」
とても驚いた声で俺の顔を一瞬見るが またすぐ背く
クルル「あの時は驚いたぜェ あのお前が」
クルル「クルル愛してる とかあとはもう口に出すのも恥ずかしいぐらいのことを言いのけてたからな」
嘘だけど
貴「…いや嘘ですよね?」
そう言うと思ったぜェ 良いぜ 騙くらかし合いといこうじゃねぇか
クルル「俺が嘘を言うような男に見えるとでも?」
貴「はい」
即答とはまた嬉しいじゃねぇか
クルル「だけど今回はマジなんだよなァ まあ信じたくない気持ちもわかるけどよォ」
貴「………」
おお見るからに動揺してる してる
まあ見に覚えがないことは容易く心の底から否定できねぇよな
貴「…いやでもないです 絶対にないです」
クルル「素直に認めちまえば楽になれるぜェ」
貴「認めるも何も覚えてませんから!」
ずっと顔を背けながらそう続ける
クルル「チッ…本当に頑固だなテメェ まあ俺はお前のそんなとこに惚れたんだけどな」
貴「惚れたとか分かんないんじゃなかったんですか」
冷めた声でどこか悲しそうにAは言った
何故かそれが引っかかった まあどうでもいいか で流すことは出来ない程に
クルル「おい」
貴「…何ですか」
クルル「あーなんつーか うん ひとまずこっち向け」
貴「…なんか嫌です」
…言うと思ったぜ だったらこうするだけなんだけどな
俺は故意的にソファから落ちた
床への強打から痛みが襲いかかるが気に留めるほどではなかった
Aのことを思えば
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こも(プロフ) - 好きすぎて何周かしました…がち大好きです…続き待ってます！！ (1月30日 21時) (
レス) @page19 id: c580577939 (このIDを非表示/違反報告)
みまさかや(プロフ) - 四字熟語の意味とか伏線とかめっちゃ気になります！！話構成やキャラがすごく立っていて素晴らしいです！！続き出されるのか分かりかねますが有れば飛び上がって喜ぶ自信があります。執筆活動頑張ってください！ (2021年5月30日 1時) (レス) id: a432ddc5a7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコメ - 続きを楽しみにしてます。頑張ってください！ (2021年5月24日 21時) (レス) id: 38063781d3 (このIDを非表示/違反報告)
ルト(プロフ) - 更新されてて泣きました....ありがとうございます。大好きです。応援しています。 (2020年7月25日 18時) (レス) id: 1af78e2485 (このIDを非表示/違反報告)
メフィ - 気になる.....気になっちゃうよーーーーー！！！！！ (2020年7月3日 21時) (レス) id: 2ce8d674b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：提琴 | 作成日時：2015年9月10日 22時
