第百四十三話「一生懸命」 ページ6
貴「わーバイオレーンス」
私は死んだ目と死んだ声でそう言うことしか出来なかった
北城さんに襲いかかる暴力 暴力 アンド暴力
そしてまたそれを止めようとする者にも 無慈悲にそれは襲いかかる
北城さんはもちろん 会長もボロボロになっていた
例えが出てこないほどボロボロ 私の語彙力がどうのこうのとかいう問題ではない
言葉に出来ない 本当に
私は傍からそれを見つめ ただ呆然としていた
貴「…あの〜」
一応止めようと先ほどから声はかけている
けどいくら 人を止める力はあれども獣を止める力は私にはない
彼はそうまさに獣だった
理性などない何もない 彼を引き止めるものは何もなく
そこにあるのはただの闘争心
玄関に置いている花瓶は割れ 靴は飛ぶ
戦場と表してもおかしくないほど 玄関は荒れまくっていたのだ
そして 何をお前はボケっとしているんだ?と言わんばかりに
ある物体が とんでもない勢いで私の方へ飛んできた
貴「うわっ！」
私はそれを避けきることは出来ず 顔面で受け止める
軽い痛みに耐えながらもそれを見てみると それはメガネだった
貴「…北城さん」
それを見て北城さんが今この瞬間ボロボロにされている事実を思い知った
今彼がどうなっているだとか想像したくもない ボロボロなのは知っているが
というかこんな傍観している場合ではない
一応 一応 私を救ってくれた恩人なのだ
貴「落ち着いてください日向さん！」
声を上げ走り 私は拘束するため腕で日向さんのお腹を強く抱きしめた
強く強く できる限りの力を振り絞り
日向さんにとっては蚊と同レベルと知りながらも
しかし案外効いたらしい 日向さんは暴力を振るうの止めた
ギロロ「……」
ただ無言で私を睨み続けた
私はそれに気付かずただ目を瞑り必死に抱きしめ続けた
ギロロ「すまんな」
一言謝り 日向さんは私の腕をいともたやすく解いた
ギロロ「…あとギロロで良い」
一言照れくさそうに言い放ち
だがその言葉を急いで制した人がいた
クルル「…ま…………て」
必死に手を伸ばし日向さんのズボンの裾を掴んだのは北城さんだった
私も日向さんも驚きで目が点になる
クルル「さ……先にAに名前呼びをされるのはこの俺だ！」
そして何故かそこだけ饒舌に言い放ち 彼は力尽きた
ギロロ「…はあ 何というか」
日向さんは死ぬほど呆れたように見下ろす
私は
貴「‥大丈夫ですか? クルルさん」
少し笑って彼の顔を覗き込んだ
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こも(プロフ) - 好きすぎて何周かしました…がち大好きです…続き待ってます！！ (1月30日 21時) (
レス) @page19 id: c580577939 (このIDを非表示/違反報告)
みまさかや(プロフ) - 四字熟語の意味とか伏線とかめっちゃ気になります！！話構成やキャラがすごく立っていて素晴らしいです！！続き出されるのか分かりかねますが有れば飛び上がって喜ぶ自信があります。執筆活動頑張ってください！ (2021年5月30日 1時) (レス) id: a432ddc5a7 (このIDを非表示/違反報告)
ネコメ - 続きを楽しみにしてます。頑張ってください！ (2021年5月24日 21時) (レス) id: 38063781d3 (このIDを非表示/違反報告)
ルト(プロフ) - 更新されてて泣きました....ありがとうございます。大好きです。応援しています。 (2020年7月25日 18時) (レス) id: 1af78e2485 (このIDを非表示/違反報告)
メフィ - 気になる.....気になっちゃうよーーーーー！！！！！ (2020年7月3日 21時) (レス) id: 2ce8d674b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：提琴 | 作成日時：2015年9月10日 22時
