Ep.48 ページ5
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コテージに水を忘れ、戻ろうと足を進めると、Aに続いて轟が中に入っていくのが見えた
爆豪(あいつら…)
爆豪はAが熱を出したあの日、Aのスマホに轟から来ていたメッセージが頭から離れなくなっていた
爆豪(あのメッセージの“返事”って…)
告白だったんじゃねえのか、そんな疑問が頭の中で浮かぶ
浮かんでは消えてを繰り返し、とうとうこの日までAに連絡できずにいた
だが、仮に告白だとしてもAに何の変化もないのが妙だった
返事がOKならもっとそういう雰囲気が出てもおかしくないだろう
逆にNOなら気まずくて2人きりになるのはお互い避けるだろうし、Aは合宿にすら来ていないはずだ
そして、先程Aに轟とどういう関係なのか聞いた時の反応からして付き合ってないことは明白だった
爆豪(まだ保留中か、それとも俺が気付いてねえだけであいつらはもう…)
そんなことを考えると無性にイライラして、コテージへと進む足が早まった
玄関まで来ると話し声が聞こえてきた
A「…ひゃ」
A「くすぐったい…」
轟「お前の肌…柔けえな」
A「へ、変なこと言わないでよ!」
轟「変だったか?」
…
爆豪「な……っ!?」
思わず声が出てしまい、慌てて口を塞ぐ
爆豪の位置から2人が見えないように、中の2人からも気付かれてはいないが、爆豪の頭の中は黒く、重い“ナニカ”が生まれた
爆豪(あいつら…んなとこでナニやってやがんだ…!!
つーか、やっぱもうAと半分野郎は…)
イライラとどうしようもない虚しさが爆豪を襲う
なんで自分がこんな気持ちになるのか、そんな事は薄々分かっていた
だが、それを振り払うかのようにブンブンと頭を左右に振った
飲み物は諦め、ビーチに戻ろうとした時、足元にあったボックスにつま先が当たった
ガタッと大きな音が鳴り、さすがに中の2人も気付いたようだった
爆豪(バレたか…!?)
幸い、猫の仕業だと思われたらしく、爆豪は静かにその場を後にした
爆豪(なんで…隠れちまった…)
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panda - すごくすごく好きです!性癖ドストライク…!!! (2020年10月1日 10時) (レス) id: 9e19b6eb78 (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 早くかっちゃんと('-' ).........。面白いです!頑張って更新お願いします!! (2020年5月20日 20時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
SuzuCastilla(プロフ) - とても文章力のある素晴らしい作品でございますね……続き楽しみに待ってます。( ˙˘˙ ) (2020年5月1日 2時) (レス) id: a2ac8206a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:洸姫 | 作成日時:2020年3月30日 20時