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白銀の理由 ページ11

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薬研さんやほかの皆のその反応に真白さんが苦笑すると、冬夜さんが唸りながら言った。


「これなぁ、血なんだよ」

「血?」

「はい。私達の母が白い髪の持ち主で...その影響で私と冬夜、それから私達の兄は、生まれつきこの髪色なんです。...姉だけは、母と同じ雪みたいな真っ白い髪なんですけど」


真白さんのその説明になるほどと頷く。

そうか、だから彼らの髪色はこんなに珍しいものだったんだ。数百年を経て真相を知った感じがする。

...あ、


「...もしかしてさっき絡まれてたのって、その髪色が関係してたりするんですか?」

「そうなんだよ!」


聞いてくれよ!と身を乗り出す冬夜さんにこくこく頷くと、それはそれは深い溜息を吐きながら冬夜さんは文句を零した。


「別にこの髪色が嫌いなわけじゃねえ。でもこれが悪目立ちして目を付けられることも少なくなくて...中には俺達を見世物小屋に売り飛ばそうとする奴も居る」

「だからさっき私達は皆さんのこともそうだと勘違いしてしまって...」


失礼しました、と頭を下げる真白さんに薬研さんが困ったように頭を上げてくれとと言う。今までに危険な目に遭ってきたというなら警戒するのも納得するからだ。


「でもびっくりしたぜ。そっちの旦那の髪も真っ白だったからさ」

「なるほどな、俺を見て驚いたのはそういうことか。いい驚きを提供できたみたいで良かったぜ」


家族以外で白い髪を見たのは初めてってことか...。

あれ、でも、白い髪なら...


ちら、と視線を正面に向ける。そこには、この飯所に来てから...というかあの路地裏から一言も言葉を発さず黙々とご飯を口に運ぶAが座っていた。

室内なのに相変わらずフードを深く被っているからなのか、その髪色に真白さんや冬夜さんは気づいていないみたいだ。


「...あの、お味はどうですか?」


見かねた真白さんがAに声を掛ける。けど、


「...普通」

「おま、ちょっ...」


予想外の塩対応に思わず全員がAに顔を向けた。しかし当の本人は何処吹く風で箸を進める。


「そ、そうですか...あ、じゃあ私達は仕事に戻るので、また何かあったら言ってください!」


そう言うと真白さんは、自分が作った料理を"普通"と評されて一言物申したそうな冬夜さんを引き摺って厨房へと消えて行った。


「...お前感じ悪いよ」

「うるさいな」

「兼さん、こいつ腹立つ、斬っていい?」

「お前も落ち着け!片言になってるぞ!」


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透明な壁→←懐かしい二人



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狩歌(プロフ) - 作者さん» 私も作者さんのコメントで大泣きしました。ありがとうございます...!! (2020年2月14日 8時) (レス) id: 8b0337ee0c (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 大泣きした…もうやばい…語彙力低下した… (2020年2月14日 1時) (レス) id: 514b4bbba8 (このIDを非表示/違反報告)
狩歌(プロフ) - かふぇいんさん» 告白されちった(違う)。そんなこと言っていただけて感無量です。ありがとうございます!リクエスト了解しました!もうしばしお待ちください! (2019年2月10日 22時) (レス) id: 8b0337ee0c (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - 連続でコメントすみません…!夢主ちゃんの質問コーナーみたいな茶番が見たいです。ぜひお願いします! (2019年2月10日 22時) (レス) id: 67bbfad4af (このIDを非表示/違反報告)
かふぇいん(プロフ) - すき。すきです。すきしかでてこないです。これからも心から応援してますッ…! (2019年2月10日 22時) (レス) id: 67bbfad4af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狩歌 | 作成日時:2018年12月28日 13時

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