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結局、CEOを止めることなんて出来なくて。

私の予定に関わらず歓迎会が開催されることになった。


「Aちゃん、大丈夫?」
隣で酔っ払いから私を守ってくれている福良さん。

本当に助かる。

開催を宣言した張本人はすでに酔っていてできることなら帰りたい。

「Aちゃんはどんなクイズが好きとかある?」
少し顔が赤い山本さんが私に問いかける。

「クイズに入るかは分からないですけど謎解きなら好きです」
「俺と初めて会ったのも脱出ゲームだもんね」

僕も謎解き作るんだよ、なんてほわほわした声で言われて
不覚にも可愛い、と思ったしまった。


「高瀬ちゃんって感情あんまり出ないの?」
伊沢さんと結構呑んでいた須貝さんまでこちらに来る。
伊沢さんは河村さんと話しているみたい。

「そうですか?比較的出るようになったと自分では思ってます」
「なんだろう、まだ大学生なんだよね?もっとキャピキャピしてるイメージだったから食い違いが」

うわーと、声をあげ顔を歪める須貝さん。
笑う福良さんと山本さん。

自然に笑うことなんて出来ないから申し訳ない気持ちがして

この日は曇り模様のまま終わった。

そういえばこのとき伊沢さんとは話してないんだよね。

何がしたかったんだろう。

 


 

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作者名:ゆら | 作成日時:2020年9月1日 22時

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