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「Aちゃん、ちょっといい?」
伊沢さんに呼ばれ撮影部屋へ
久しぶりに入る。付き合えたとき以来かな
「舞ちゃんからAちゃん綺麗好きって聞いたんだ。
俺あんま得意じゃないから俺の部屋の掃除手伝ってくれないかな」
伊沢さんが言うには後日テレビ局の取材があるようで
「そういうことなら。今日ですか?」
「そうそう。ごめんね、ありがとう」
少しでも役に立てるならと承諾した。
─────────
「お邪魔します」
入るのは初めて。みるのは2回目。
テレビで見かけたことあるけどあのときよりも酷くなっている気がする
「何から始めましょうか」
取り敢えず、積まれた服を畳んでいこうかな。
にしても、パッと見た感じ全て同じブランド。
量の多さに驚いてしまう。
ハンガーとかないのかな。探しに行こうにも足の踏み場がない
「伊沢さん、このプリント束何ですか」
「ああ、それはこの前の番組の台本__ 」
何年も前の台本もあって気になってしまったけど
断捨離にそんな感情要らない
伊沢さんが要らないと判断したものは3枚のビニール袋満杯にに入っていてこの家によく入っていたなと思う。
年末の大掃除でもこんなことになったことないのに。
「俺の場合引越ししか片付け方法ないからさ」
あんなに頭が良くて格好良いのに所々抜けているのは何故だろう
「Aちゃん!紅茶飲む?」
「頂いていいですか?」
その間にシーツや積まれた服を洗濯機に。
......ほんとにこの家服が多いな
「お疲れ様。ありがとう!助かった」
「あ、紅茶ありがとうございます」
「Aちゃん、敬語やめてみない?」
「え?多分無理です」
「名前呼びでもいいよ」
「もうこの言い方で慣れているし、多分伊沢さんにタメ口使い始めたら色んな人からタメ口要求されます」
「2人でいるときだけでいいからさ」
「徐々に、ね?」
「それなら、」
チャレンジくらいはできるんじゃないかな
「取材は何日後なの?」
声が震える。
「4日後かな」
「それまでキープ頑張ってね」
顔を緩ませる伊沢さんと赤くした私。
狡いなぁ
でもOAで見た伊沢さんの家は既にものが散らかっていた
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作者名:ゆら | 作成日時:2020年9月1日 22時