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「わ、来た。Aちゃん大丈夫だった?」

それから10分程後私たちは無事にオフィスに到着した。

「舞とのときはしつこかったのに伊沢さんと一緒にいるときはあっさりしてましたよ」

私は伊沢さんに奢ってもらって手を繋いでここまで来た。
慣れない道を歩いたものだから慣れているヒールでも転んでしまいそうになって伊沢さんが支えてくれた。

それが効いたのかな。
「福良さんと須貝さんが主にソワソワしてたよ〜」

楽しそうにやってくる山本さん。
「だって怖いでしょ!」
「高瀬ちゃんが危ないかもしれないんだよ!」

そんな3人とオフィスの奥へ。

「はい、Aちゃん。原因に心当たりはありますか」
伊沢さんたちからの質問タイム

「前に告白してきた人だと思います。
名前も学部も知らない人です」
言いづらいけど、迷惑をかけてしまったから仕方ない。
後ろで静かに騒ぐ須貝さんと山本さん。気付いてますよ

「いつくらい?」
「3日前です。」

うわ〜、と力の抜ける声。
「心配だ......」
「他に付けられてた日ある?」
顎に片手を添える福良さん。

「昨日もですね」
え!なんて声が重なるけれど
昨日はQuizKnockに行かない日だったからわざわざ気にしなかった

「家とかバレてないよね?」
「あー、それはわかんないです」
気にせず家に入った気がする。

「女の子なんだから気にしよう?」
お母さんに言われたみたい。

「え、これ家も危ないんじゃない?もしものことあったら」
探るような話し方の山本さん

「取り敢えず、今日は俺と一緒に帰ろう。家もなるべく早く引っ越せる?」

「はい、出来ると思います」
そんなにこだわりとかないし。

というか、伊沢さんの台詞本気だったんだね。


 

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作者名:ゆら | 作成日時:2020年9月1日 22時

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