うちおとしたい【ダンガンロンパ】 (ページ3)

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『…ここが探偵図書館ね…………』

私はリコルヌとあの話をしたすぐあとくらいに優しいひとに引き取られて、元気に暮らしている。

孤児院を出てから結構経ったある日、唐突にリコルヌのことを思い出した。
彼は、探偵になっているのだろうか？
思い立ったが吉日、ということで早速探偵について調べた。
どうやらこの近くには探偵図書館という、探偵の活動の記録がされている図書館があるらしい。
分類法は普通の図書館みたいな感じで、3桁の数字でその人がどのジャンル専門で、その中でもどういう事例が得意で、事件解決数はどのくらいなのかが表されている。

探偵図書館を知ったときは「あんまり大っぴらに探偵って言わないほうが良いのでは」と思ったが、登録している分、困っている人からの依頼を受けやすくなるのでそれほど悪いことでもではないらしい。

リコルヌは孤児院にいたときからその力を遺憾なく発揮していたからもし登録していたら所謂「トリプルゼロクラス」とかいうすごい探偵になっているかもしれない。
連絡先はのっているか分からないけどリコルヌを探す価値はあるだろう。

そう意気込んで探偵図書館の扉をくぐった。

。。。

探し始めて数時間経過してから、私の見通しが甘かったことを実感した。
探偵図書館、すごく広い。
こんなにある棚の中からリコルヌを見つけ出すなんて無理だ。

諦めて去ろうとするが、カウンターの職員さんに聞けばいいのではないかと閃いた。
探偵図書館はデータベースであり思想を持たないという理念があるため答えてくれるかは分からないが、聞いてみる価値はある。

『リコルヌっていう探偵…いますか？』

とカウンターに問うと、私の横から返事がかえってきた。

「僕がそうですよ」

私が脇を見たときには、もう居なかったけど。
リコルヌと名乗る人がさっきまで居た場所に、メモが落ちていた。

"トリプルゼロの棚の前でお待ちしています。"

リコルヌの字なんて見たことないけど、何となく、彼っぽいなと思った。