超光速のプリンセスに溺れる【ウマ娘】 (ページ13)

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約束ページ13

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少し前にタキオン先輩と連絡先を交換してから、毎日のようにメッセージを送り合っている。
内容は、道に可愛い猫がいただとか、購買で美味しそうなお菓子が売っていただとか、他愛もない話。

・・・
日はとうに沈み、日中ウマ娘達の声で賑わう学生寮はしんと静まり返っている。
自主トレが長引き明日の予習が済んでいなかった私は、ルームメイトが寝た後も1時間ほど勉強に熱中していた。

『ん…』
そろそろ終わりにしようかな。
伸びをして、固まった体をほぐす。勉強机のデスクライトを消すと、室内を照らすのはカーテンの隙間から漏れ出る月明かりのみになった。

その僅かな光を頼りにベッドに潜り込み、瞳を閉じる。

私はベッドに入ってから寝付くまでに時間がかかる体質で、以前は就寝時間の1時間前にはベッドに入るようにしていた。
けれど、先日タキオン先輩から教えてもらった呼吸法を試したところ、驚く程早く入眠できた。

それからは夜の時間が伸び、夜更かしもできるようになった。

今日も呼吸法を実践する。
深く息を吸いながら、物思いに耽る。今日の反省点、明日のこと…それから、先輩のこと。
私よりいくらか低くて落ち着いた先輩の声を思い出すと、ドキドキしてくる。
先輩のことを考えたり一緒に過ごしたりすると、いつもこんな風にドキドキする。

…私には年上の知り合いが少ないから、この気持ちはきっと、緊張や嬉しさなんだろう。

頭の中でひとり納得し、先輩とは別のことを考えようとしていると、ナイトテーブルに置いてあったスマホが震えた。

こんな時間に誰だろう。少し重くなってきた瞼を擦り、通知を確認する。

タキオン先輩夜遅くにすまないね。次の日曜日、カフェにお茶でもしに行かないかい?

『スーーー…』
声が漏れそうになる口を手で押さえる。ルームメイトを起こしてしまうところだった。危ない。

Aこんばんは。カフェ、ぜひ行きたいです…!
タキオン先輩ふふ、まだ起きていたのかい。私が言えたことじゃないがね。それじゃあ、日曜日11時に駅前の噴水に集合でいいかな?
タキオン先輩君の好きなスイーツや紅茶がたくさんあったから、楽しみにしていたまえよ。それじゃあ、おやすみ
A嬉しいです!楽しみにしてますね🥺💗おやすみなさい

先輩が私の好きな物を覚えてくれている。幸せを噛み締めながら、眠りについた。